天使のくれた時間のレビュー・感想・評価
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ジャックの心情の移り変わりの描き方が安易な印象
ウォール街で自分のために仕事一筋で働いて大金を稼ぎ、刺激的な生活を楽しんでいた独身の男ジャック。そんな彼が、目が覚めてみれば平凡な家庭の主人。他人の生活を預かり自分の人生だけを考えてはいられない立場になり、オムツ替えや子供の送迎などに苦労するのが笑える。
2つの対照的な生活を経験したジャックが、やがて本当の幸せに気づくというストーリーだが、彼の心情の移り変わりの描き方は安易な印象を受けた。元々子供や犬の世話や、刺激の少ない毎日に不満だったのに、結婚記念日付近からそういった平凡な生活に対して、急に幸せを感じているような描写が増えるので不自然。もっと子供と仲良くなるきっかけとか、嫌だった犬の散歩に楽しみを見つけるだとか、そういった目の前の出来事に幸せを見出すきっかけとなるエピソードが色々とあれば良かった。そのようなエピソードを踏まえ、平凡な毎日も悪く無いと彼が思うようになる構成であれば、よりストーリーに深みが出て面白くなったと思う。
『MR.デスティニー』
テーマは"可能性"
大人なら分かるこの感動
もしもの、もう一つの人生
あの時、違う選択をしていたら、また違う人生があったかも…
人生もアラフォーを過ぎる頃には誰でも思う事があるのでは無いかな?
ニコラス・ケイジ演じる主人公ジャックはティア・レオーニ演じる美人でなによりも2人の幸せを願う恋人ケイトをふって成功への道を選んだ。
それから13年後、ジャックはウォール街で大いなる成功を手に入れるが、クリスマスイヴの夜にドン・チードル演じる強盗(悪魔?天使)キャッシュから「これから何が起きてもあんたの責任だ」という謎めいた言葉を告げられる
そして翌朝目覚めると…
あの時別れたはずの恋人ケイトと結婚し、ニュージャージーの小さな家で(成功したニコラスケイジからみればw)で二人の子供を育てる、ささやかで慌しい人生を送っていたのだった!!
こんな筈では無い!と、ジャック演じるニコラスケイジの狼狽えぶりは何度みても面白い(笑)そして上手いし好ましい!
元いた大成功した人生からは程遠い暮らしに、ジャックは最初は狼狽え嘆いていたものの、次第にささやかで普通だが、実はこれは奇跡の様な幸せでは無いのか?と気づいていく。
そんな当たり前の暮らしに慣れた頃、(あのウォール街で)成功したジャックと面識ある大物と出会う事に寄って、ジャックが本来持っている能力が発揮され、今ある幸せと成功も手にするか?!と思われたが…
しかし謎の男キャッシュが再び現れ「煌きは一瞬のこと、永遠には続かない」と告げてきた。
そう元の成功だけの人生に戻る時がきてしまったのだよジャック嗚呼
そして、クリスマスの朝に元々自分が"選んだ"金銭的には何不自由無いが孤独な成功者の人生に戻ってしまった。
しかし、ジャックは、ささやかではあるが愛すべき家族と生きる人生が幻で終わる事を惜しみ、同じく成功を手に入れていた別の人生のケイトに会いに行く。
しかし、ケイトも成功者の人生に満足しており『ささやかなもう一つの人生』は幻に終わるかと思えたが、最後の最後、ケイトを空港で引き止めるジャック演じるニコラス・ケイジの、とうとうと訴える『ささやかなもう一つの人生』の素晴らしさにケイトは足を止めるのであった。
『素晴らしき哉、人生』をモチーフにしているとの事だが、ニコラス・ケイジがとにかく良いな〜
何度でも観たくなる心温まる映画だが、いくつかの場面が暗くピントが甘いのはフィルムの状態なのか、最初から意図した撮影だったのか、違和感あるのが、すごく残念。
【Amazonプライム初見】
富と名声か、愛か
人間は1度、愛に溢れた生活を知ってしまうと孤独な生活には戻れないのか、そう思わされた。
最初からジャックは心のどこかで孤独を言いようのないモヤモヤとして感じていたんじゃないかと思う、それが別の世界の生活を通して言語化されて彼のその後の行動の後押しになったのでは無いか??
ケイトが凄く美人だった...
終焉を迎えつつある資本主義。 投資会社がブリシットジョブである事は揺るぎない事実
終焉を迎えつつある資本主義。
投資会社がブリシットジョブである事は揺るぎない事実で、ほぼ常識なのだが、この映画は2000年。まだ、アメリカの勢いは残っていた時期。
この一年後に、同時多発テロにより、アメリカは混迷を深めて行く事になる。勿論、同時多発テロだけが原因ではないが、経済後退のトリガーになっていることは否めない。
この映画はそれ以前に、アメリカの資本主義のあり方に苦言を呈している。それに共感できる。
主人公の空白の13年間は、この後取り戻せたのだろうか?一年後、パリを居住地にしている事を、この主人公の為に望む。ニューヨークマンハッタンで暮らしていれば、ワールド・トレードセンターに行く事もあったかもしれない。
13年の生活を奪われた上に、余命一年では、主人公が余りにも哀れだ。
幸せな人生とは…あらためて考えさせられた作品
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