天使のくれた時間のレビュー・感想・評価
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感想メモ
幸せとは何か、考えさせられる映画
大企業の社長で大金持ち、NYシティのビルの最上階に住むジャック
クリスマス休暇も関係なく働く資本主義の申し子
全てを持っている、と言うジャック
しかし奇妙な若者と出会い、学生時代の恋人と結婚していた別の世界線に飛ばされてしまう!
ケイト役のティア・レオーニ可愛い、夫に見せる無邪気な笑顔、学生時代からのラブラブ夫婦で羨ましい
チョコケーキのくだりが好き
無料の弁護士とタイヤの販売員、かたや高給取りの弁護士と大手金融会社の社長
幸せの形は人それぞれ、望むだけある
しかし、幻であったとしても、本当の幸せを一度経験したのなら、今までの幸せを捨ててでも手に入れたくなるというもの
最後飛行機に乗るのを止めるという状況が13年前と逆になっていて綺麗な構図
コーヒーを飲もう
『・・・という夢を見た』系の映画。ララランドに対するアンサーとも言える内容で、とっても暖かくて深い作品だった。
我と我が身を顧みることのできた、かけがえのない時間
<映画のことば>
あんたたちにとって200万は、はした金だ。
一年の事務用品代だろう。
莫大な金が動く買収とは、まるで次元が違う。
ここで、僕の結論を言おう。
ビジネスに大小は関係ない。
みんな子供のために必死で学費を稼いでるんだ。
それが人間さ。
僕には、人間が分かる。
レビューの冒頭から私事(わたくしごと)で恐縮なのですけれども。
先だって、評論子の住むアパート(職場の社宅)の受電盤が故障し、停電したため、インターネット環境を建物の内外で連絡している機器が故障し、その復旧まで一カ月近くもPCではインターネットが使えないという不便(情報的には陸の孤島状態)がありました。
その間に脳裏に浮かんだのが、実は本作で、インターネット環境が復旧してすぐに、配信で鑑賞した一本です。
(映画ファンとしては、また駆け出し(今でも「駆け出し」の域を出ているかどうかは、さて措くとして)の頃に、鑑賞済みの作品ではありましたけれども)
インターネットが使えなかった期間は、不自由といえば不自由でしたけれども。
しかし反面、インターネットか使えなくなったことで、その呪縛から解放されて、自分の普段の日常生活が、いかに他人の好意によって成り立って来ていたかが、自分ではできなくなったことを他の仲間に助けてもらったりすることで、改めて実感できた期間にもなりました。
まさに、その期間は、評論子にとっては「天使のくれた時間」だったのかも知れないとも、インターネット環境が復活した今になっては思います。
むかし、むかし。本作ははるか以前にに鑑賞していた一本ですが、レビュー未投稿ということもあり、上記のような「事件」に遭遇して思い出し、鑑賞することにしたものでした。
ここから、ようやっと本作についてのコメントになりますけれども。
ジャックが転落(?)するきっかけになったのは、強盗がコンビニに押し入った時にたまたまその店に居合わせて、かつ、強盗が店で換金しようとしていた偽造券の宝くじを、お金で買い取ることで、難を逃れようとしたことにありそうです。
へつに、ジャックとしても、カネに飽かせて問題を解決しようとした訳ではなく、命はカネに代えられない訳ですから、カネを出すことで身の安全が確保できるのなら「お安いもの」という判断だったのだろうと、評論子は思いますけれども。
しかし、黒人に姿を借りた天使(?)は、そうは受け取らなかった様子で、それまでは高級マンションの、しかも最上階に住んでいたエグゼクティブだったジャックに「試練」を与える―。
一夜にしてその富裕な生活を奪われたという点では、不幸といえば不幸なのでしょうけれども。
その「どん底生活」を通じて家族の温かさ、大切さに気づいていくプロセスには、観ていて、心温まるものもあります。
冒頭の映画のことばは、クリスマスもお構いなくビジネスだけに直(ひた)走っていたジャックが、小さなタイヤショップの経営に身を転じてみてこその「気づき」だったのだとも思います。
そして、その「気づき」をもたらしただけでも、タイヤショップの経営に転じていた僅(わず)かの時間は、まさに本作の邦題どおりに「天使のくれた時間」にほかならなかったと、評論子は思います。
(追記)
(映画のことば)
<映画のことば>
子供っぽいけど、私はこの家で年老いていきたかった。
ここで、あなたと休日を過ごしていると、孫が遊びにやって来るの。
私たちの髪は灰色になり、顔はシワだらけ。
私は庭いじりをして、あなたはペンキ塗り。
でも、物事は変化する。
転職したいなら-本気でしたいなら、子供を連れて、二人で共有したこの家も捨てて、
あなたについていくわ。
あなたを愛してるから。愛してる。
住所よりも、ずっと大切なことだもの。
あなたを選ぶわ。
しかし、素晴らしい奥さんですねぇ、ケイトという女性は。
(まるで、別作品『突入せよ!あさま山荘事件』での佐々淳行さんの奥さんを演じた天海祐希の再来のように、評論子は思います)
ジャックを、いわば「引き直した」のは、彼女のちから(愛)以外の何ものでもなかったことには、多言を要しないでしょう。
本作は、実はその全部か、このセリフのためにあったと言っても少しも大袈裟ではないと、評論子は思います。
愛って
人生の選択をする男
⭐︎4.6 / 5.0
自分の求める幸せは何だろう?と考えさせられる
大人になると「もしも違う選択をしていたら」と考えることがあります。
ジャックは恋人と別れたことも後悔していないし今の生活に不満があったわけでもないけれど、心のどこかで満たされていなかったのかもしれません。
裕福ではないけれど可愛い子供と豊かな愛ある家庭に初めは戸惑いつつも、最後は自分が本当に求める幸せがわかって、ケイトに訴えるシーンは泣きました。
ティア・レオーニの美しさと、子役の子のかわいさにやられました。
そしてニコラス・ケイジの違う世界に来たときの狼狽ぶりは面白かったです。
【”人生の真なる豊かさとは何か”を観る側に問いかけて来る、ファンタジック映画の逸品。心に響く台詞テンコ盛り映画でもある。】
<Caution!内容に触れています。>
ー 久方振りに鑑賞したが、矢張りとても良き映画である。社会的成功を収めたジャックを演じるニコラス・ケイジは当然良いのだが、ケイトを演じたティア・レオーニがとてもチャーミングであり、且つジャックが”もう一つの人生で”ケイトとの間に設けていた女の子アニーがとても可愛くて、彼女がジャックに懸ける言葉がとても沁みるのである。
尚、私は独身主義を否定する積りは毛頭ない事は、敢えて記します。-
■ビジネスでの成功を夢見て、銀行の研修を受けるために恋人ケイトと空港で別れたジャックは13年後、大手企業の社長となり、独身生活を謳歌していた。
だがクリスマスイブの夜、不思議な黒人青年(ドン・チードル)と出会った彼が、翌朝目覚めると、ベッドには別れたはずのケイトと小さな子供が隣に眠っていたのである。
◆感想
・不思議な黒人青年に”僕は何でも持っている。”と話すと、”これから起きる事は、アンタの責任だ。”という余りにも有名な台詞の遣り取りからファンタジックな物語は始まるのだが、高級マンションの一室で独りで寝たジャックの身の上に起きる事の数々が、妻子持ちの男には大変に響くのである。
・いつもとは明らかに違うジャックに対し、感の良い女の子アニーが、”パパじゃないみたい、宇宙人?”というシーンから、ジャックがパラレルワールドでの自分の仕事や、家庭内での役割を教えて貰い、一生懸命それをこなしつつも、元の“成功者”としての人生に戻ろうとする姿や、それに対しケイトが混乱しつつも、ジャックと一緒に生きる選択をするシーンが沁みるのだな。
・そして、ジャックは成功者として独身で過ごす生き方と、”学生時代からずっと、好きだったケイト”と、彼女の間に出来た可愛い二人の子供と過ごす生き方とを考えて行く姿も、今作がファンタジーではあるが、”人生の真なる豊かさとは何かを観る側に問いかけて来る”映画である、と思うのである。
<今作は、人生の真なる豊かさとは何かを観る側に問いかけて来る、ファンタジック映画の逸品であり、心に響く台詞テンコ盛り映画でもある。
特に、妻子持ちの男(私である。)にとっては、響くのだなあ。>
映画としての完成度が高い
これが見たかったんやという映画の完成度。すべてがきらめいて見えるエンターテイメント。昨今は社会問題を意識しすぎてどこかなにか本質を見失っているようなコンテンツが多い中で「見たかった」エンタメがあったように思う。
ただ、個人的にはこのエリート街道まっしぐらな彼に「もしあったかもしれない世界」を比較して体験させるのはあまりにも酷すぎると思った。それはエリートになった弁護士の彼女に対しても。
もしこの他人の芝生を体験することがなければ、彼は結構幸福だったのではないだろうか。
相方に見せたくない映画NO1
ラストが好きだなー
最高の映画でした
クリスマスの夜、眠りにつき朝目覚るめと。
そこにいた自分は、今までような理想的な人生では無くなった。
全てが手に入っていると思っていたら、全てを失ってしまった。
理想と現実と二つの世界に生きている中で、自分にとって何が大切なのかを教えてくれた。
自分が思い描くような生き方を全て出来たのなら、それが一番幸せなわけではない。
自分が選んだ人生を誰かと比べて悲観的になる事もない。
仕事もある。子供もいる。友達にも恵まれている。
そんな人生でも、もっともっとと欲を選んでしまって何かを犠牲にしてしまう。
そこで犠牲にしてしまったものは、もうこの先一生手に入れる事の出来ない幸せなかもしれない。
誰かを想って大切に愛する事ってこれほどまでに綺麗なんだなぁって感じました。
どのシーンも普通の事なのにこれほど涙してしまうとは思わなかったです。
最高の映画でした!
クリスマスのラブストーリーで1番好き
「ラブ・アクチュアリー」、「セレンディピティ」、「めぐり逢えたら」など観てきたが、この界隈の映画の中では一番好きだった。クリスマス映画が観たくてなんとなく選んだのが大当たり!
あらすじはシンプル。ウォール街で成功した億ション住みの男が、もし学生時代の恋人と結婚していたら…という、たられば話。最近はメタだのバースだの転生だのが流行っているが、風呂敷を広げすぎたり、設定が複雑で物語というよりゲームみたいだったりと辟易していた。しかし「なーんだこれくらいシンプルな方が面白いじゃないか!」と原点回帰。複雑な構成が苦手な自分には、「素晴らしき哉、人生!」、「クリスマス・キャロル」のような、どシンプルがやはり良い。
しかしラストは予想していたものとは違った。「どうせ最後に天使がまた現れて、結婚していたパターンを選ぶんでしょ」と思いながら観ていたが、そんな誰でも思いつくアホなものではなかった。
冒頭とは対照的に、ラストはジャックがケイトに行かないでくれと空港で懇願。立場が入れ替わるひとひねりあるラストだ。また天使は本当にいたのかすらも分からなくなるビタースウィートな余韻まで残る。今までのドタバタコメディとは打って変わって、しっとり大人っぽく物語の幕が下りてゆく…。
ちなみにジャックとケイトが復縁するのか?匂わせる最後の画が、日本版ポスターに使われており、「天使のくれた時間」という邦題と見事にマッチしている。「天使のくれた時間」とは、結婚していたパターンの時間なのか、それとも最後の空港での一夜のことなのか…。この邦題、ポスターと一緒に見ると沁みるな~。この映画の神髄を正しく伝えようとする当時の日本の売り手の熱意も感じた。
理性では「なんやかんやセレブな生活の方がキラキラして楽しいでしょ」と考えるものの、鑑賞中は「妻子のいる人生を大切にして!」と強く思ってしまう。(特に子供のいる方はそうかもしれない。)現実より物語を信じてしまう…これは作品が観客を魔法にかける力を持っている証拠だ。
個人的にはジャックとケイトが家でチョコレートケーキを奪い合うシーンが、キュートでラブラブで好き!ティア・レオーニがめちゃ可愛い!
人生での出会いと別れ、相手がパートナーであれば、あの時の選択は良か...
天使ではなく悪魔
“きらめき”は一瞬
人生の選択
過去を笑い、捨てるのは簡単だ。
未来に向けた希望を持つことは難しいが、尊い。
今、何が1番大切かなんて分からないからこそ、今を大切にして、今の気持ちに正直でいるべきだと思う。
パパをエイリアンとして、子供ながらに色々と教えてくれるアニーが可愛かった。
悪くはなかったが
夢の世界?になってからも、しばらく元の金持ちの価値観から抜けられず、ちょいちょい元の世界にまつわるシーンが多かったが、もう少し普通の生活の喜びに満足してるシーンが長くて、観ている方も元の世界の事を忘れるぐらい没入してしまうような展開だったら、現実に戻った時の振り幅が大きくて心が揺さぶられたのではないかと思う。
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