「超越」タイタンズを忘れない ちゃーはんさんの映画レビュー(感想・評価)
超越
人類は幾度も超えるべき壁に直面し、血を流しながら歴史を刻んできた。とりわけ「差別」の問題に関しては、未だに超えられない壁として立ち塞がっている。しかし、これは乗り越えた若者たちの物語。
大衆や大人は、時として若い芽を根こそぎ、摘み取り、その可能性をゼロにする。しかし、彼らは負けなかった。自分たちで生み出した「友情」「勇気」「信頼」が、いわゆる大人たちや歴史を壊した。
何者にも、どんな強大な力にも、奪われないものを、獲得したのだ。試合に勝ち続ける姿が人種の壁をハンマーで壊していくかのように見えた。世の中へのアンチテーゼの姿勢は、余計に反感を買うこともある。それでも、打ち勝ったのだ。
「奪うだけだ、生きていく力を」
大人や学校の先生は、日々、子どもたちと関わる中で、子どもの可能性を広げることに邁進している。反面、その可能性を奪ったり、飲み込んだりしている。
厳しいだけがすべてではない。優しいだけがすべてではない。人と関わる上で、たいせつなこと。どうせ奪うなら、悪しき慣習や邪悪な心だけを奪いたいものだ。
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