小説家を見つけたらのレビュー・感想・評価
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これはショーンコネリーにしか出来ない
なんといってもショーン・コネリーが素晴らしいです。
頑固で偏屈で賢い爺さん。
グッドウィルハンティングが引き合いに出されますが、私は断然こちらの方が好きです。
相手役の黒人青年が無名な俳優さんで、先入観なく観れるのも良かった。
最後の自転車で去るショーンコネリーの後ろ姿が名シーンですね。
友情に年齢は関係ない
一匹の毛虫が古木にとまり、栄養を得て成虫になる。危険、孤独、恋、空しさ、世界の奥深さをしり成虫になる。良質の絵本を読んだ後のような、心の暖かさを感じる。
心が温まる作品
原題を変えてこの邦題にしたのは良い判断
原題はFinding Forresterでこのタイトルで誰が見るんだろうか
小説家を目指しながらも恵まれない環境にあった主人公と隠遁した小説家との交流を描いた作品
グッドウィルハンティングを引き合いに出されることが多いが
個人的にはこちらの方が人物に現実味があって好きである。
グッドウィルハンティングが超天才だったのに対しこちらは努力で勝ち取っている秀才
さらにフォレスター(ショーンコネリー)の指導内容も面白い
主人公役のロブ・ブラウンはあまり見ない俳優だが
最近の作品ではダークナイトライジングに出ている
脚本も良くできていて映像も丁寧に作られている
非常に面白い
グッドウイルハンティングの焼き直し
総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 65
ビジュアル: 65
音楽: 65
素晴らしい才能がありながら不利な経歴もあって障壁にぶつかり苦悩する少年。だがそれを見ていて自然にある映画を思い出した。
舞台をボストンからニューヨークへ、大学から高校へ、不良白人青年から黒人少年へ、数学の才能から文学の才能へ切り替えただけで、まるで「グッドウイルハンティング」のような映画だと思った。そうしたらどちらの映画も監督が同じガス・ヴァン・サントでした。この映画自体が悪いわけではないけれど、どうも「グッドウイルハンティング」の焼き直ししただけのような印象を受けます。
それでも貧民街にいても不当な扱いを受けても汚れることなく気高いままでいる少年の成長と、そんな少年との接触で人生を取り戻した老作家が互いに影響を与え合う触れ合いを爽やかな文学風にそこそこ楽しめました。
誰かと関われる幸せ
グッドウィルハンティングの監督
そこに居てくれるだけで映画になるショーン・コネリー
アマデウスでサリエリを演じたマーリー・エイブラハム
でも私がこの映画を好きなのは、オーディションで選ばれたというロブ・ブラウンが、映画の中でどんどん輝きを増していく所。
そして、そんな若者と心から楽しそうに演技するショーン。
小さな鳥カゴのようなブロンクスの街で生まれ育った黒人の少年(ロブ)と、アパートの部屋から出ると人ゴミでパニックを起こす世捨て人の小説家ひねくれた老人(ショーン)。
教えを授けるつもりで家に迎えたが、互いに高めあえる友人である事に、ショーンの方が気づいていく。
議論で言い負かされた時のショーンの嬉しそうな顔が演技を超えていい!
自分に理解できないものを潰そうとする世間の代弁者として教師(マーリー)。過去に味わった挫折を導く糧ではなく才能を潰すことに使う。
こういう奴居るよ私の周りに、と笑いつつ、もしかして自分も地位がないだけで世間体の塊だよなぁと思ったり。
ほんのチョイ役でのマット・ディモンにウフッ監督ってばって思ったり。
平凡な毎日で十分満足な私は、この映画の主人公達のようには外の世界に羽ばたけないだろう。
でも見終わるといつも、生きるって一人ではなくて誰かと関わる事なんだよって肩あたりがふっと暖かくなる。
じんわり温か
黒人の少年と頑固じいさんが心を通わせていく、、、
ありがちとは言え、とても心温まるお話でした。
ストーリーも表現もしっかりしててすんなり心に入って来ます。
ドカンとくるようなシーンはないですが、全体的に心地よく、素晴らしい映画だと思います。
小説家という視点からみた、人生についての様々な表現も印象的です。
ありきたりだが光るものがある
心癒されるのは事実だが、ストーリーは、可もなく不可もなくありきたりだ。
しかし、流石はヴァン・サント。
感動ものの作品は登場人物の感情の変化が感動を呼ぶことを心得ている。
その辺りの表現をしっかりと固めていて、特に音楽を使ってシーンに深みを与えるのが本当に上手い。
最後の最後に「グッド・ウィル・ハンティング」のマット・デイモン出演させるという粋な計らいをした点も見逃せない。
いいか、第1稿は、ハートで書け
映画「小説家を見つけたら」(ガス・ヴァン・サント監督)から。
主演のショーンコネリーは、黒人の若者に文章を書く秘訣を教える。
その最初がこの一言。
「いいか、第1稿は、ハートで書け」
「そして、リライトで頭を使え」とアドバイスをする。
文章を書くときには、考えず書くこと。
頭に浮かんだことを、どんどん書きなさい、心に感じたことを書きなさい、
そうアドバイスしているようだった。
最初から、上手い文章を書こう、なんて考えてはいけない。
「自分のために書いた文章は、人のために書いた文章より優る」
そう、字幕で見たときには、嬉しかった。
物書きを職業にしているわけではないのだから、
他人に気に入られる文章ばかり書いていると自分を見失う。
これからの「私の書く姿勢」としていきたい一言であった。
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