オテサーネク 妄想の子供のレビュー・感想・評価
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イレイザーヘッドかと思って見てたら
童夢でした、みたいな。
自分で書いておきながら上手いこと言うなとちょっと感心した。
妊娠もしてないのに異形の子を産んでしまった夫婦の悲劇が前半とすれば、後半は異形の子に絡んで同じアパートの住人の異常性がどんどん浮き彫りになっていく。
特に、前半からどこかおかしげな様子だった隣人の子アルジュビェトカが後半突然主役に躍り出て、愛らしさの影でどんどん狂気を圧し拡げていく様は、まさに恐ろしさしか感じない。
画的にはほぼホラーなのだけど、ぎりぎりファンタジーの範疇に留まっているような肌触りで、グロテスクなシーンも多いがあまり気にはならない。むしろ執拗に描かれるありきたりのはずの食事のシーンが怖かったりもする。
それにしても、原作は童話なのだそうで、映画内で原作のストーリーも説明されるのだが、このお話、元から怖いのだ。チェコの子供たちの情操教育が心配になってくるが、元々スラヴ神話自体結構恐ろしい話が多い印象なので、もうこれはそういう土地柄なのだろう。
なお、映画はオチの切れ味が鋭すぎて、暫く切られたことに気づかなかった。
生理的に嫌な映画wwそれが素晴らしく見所なとんでも映画ww
子供をなかなか授からない夫婦のお話です。旦那さんが木で作った人形を妻にあげると、取り憑かれた様に木の人形を育てます。すると切り株に命が宿りますが、食欲が半端なく人までも食べてしまいます。夫妻は切り株をアパートの地下に隠しますが、隣に住む女の子は、本当のことを知ってしまいます。そしその切り株を育て、教育まで始めます。
嫌なところは、食べ物が汚くて気持ち悪く見えるところ。ドロドロな感じで口の周りに着くのも汚らしくてこの映画の魅力かもww
そして、嘘を重ねてプレッシャーになっていく夫と、全くおかしな事をしていないと思わせる妻の行動が逝っちゃってますww見ている方がおかしいのかと錯覚しそうな勢いの変なストーリーww近所に住む思春期の少女が1番理解していて鋭く、そして厳しいのがこれまた怖いです!
極めつけは木の人形の動きがヤバい!グロい動きと、口から覗く歯と目が気持ち悪すぎです。
生殖と誕生の、社会生活に馴染まないどぎつさと生々しさが、芸術的に表現されている映画でした
シュールで不気味
食べ物や人のアップ等なんとなく不快さを煽るような映像が印象に残った。
おとぎ話を下敷きにしたファンタジーらしいけども、
自分の子供が普通と違ったら?
そして人を殺すような人間に育ってしまったら?
などなど色々と深読みして考えることもできて
楽しめた!
行き過ぎた母性本能の狂気かな
2015/10/20、VHSで鑑賞。
他のヤン・シュヴァンクマイエル作品よりも難解さが少なく、普通にホラーとして面白かった。難解さを覚悟して鑑賞したのですがそのへんは拍子抜けでした。
冒頭に水槽に入った赤ちゃんを売ってる屋台が出てきたんですが、何だったんだろう?そういうのが普通のおかしな世界を描くのかと思ったら、その後の映画は食人木(オテサーネク)が出てくる以外は至って普通の世界。子供がほしいあまり妄想を観たということでしょうか?
この映画で描きたかったのは、この監督がイメージする母性本能の狂気なんでしょうかね?初めにオテサーネクを育て始めるホラークの奥さんも、次に世話をする隣人の娘のアルジェビェトカも、化物であるオテサーネクが化物じゃなく、可哀想な子供に見えている。そんな一見狂気じみたような奥深い母性愛を描きたかったのかな。
この監督の他の作品もそうだけど、食事のシーンがちっとも美味しそうに見えなくて、なんか効果音もグチャグチャしていて汚いものをいじっているように感じる。食事という行為が余り好きじゃないのかな?
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