「フラフラしながら、フランシスぅ〜」ワン・フロム・ザ・ハート ユッキー ウッキー(略して ユキウキ)さんの映画レビュー(感想・評価)
フラフラしながら、フランシスぅ〜
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マフィアの超悪道ぶりや人間の狂気・異常ぶりを見事に突き刺し、最高傑作を世に送り出した後、トップオブトップのクリエイターが取り組んだ作品がこれでした。
コッポラ的には箸(いやフォークか)休めしたい頃だし、闇や地獄にずっぽり身も心も全てつかりっぱしだったわけだから、究極に疲労困憊した体と脳には、妙に張りツヤがあるネオン電気装飾や、しょぼくれて哀れな雨ざらし一般ピープルや、気の利いた演出の数々、大型箱庭で凝りまくった手作り模型・美術、気を晴らしてくれるダンス、「ラ・ラ・ラン…」と踊りまくる集団等々が、きっと必要だったんでしょうねぇ。
T.G.F.と A.N.の超・超すんばらしい映画製作の後には、この作品が必然なのかなぁ
最高峰に立った人の気持ちはわからないけど、
多分そうじゃないかなぁと勝手に想像します。
でもですね、
暗黒(T.G.F.)や黙示録(A.N.)を生み出した人は
そうそうその深い沼から完全に抜け出せないわけで、きらめきの中に過去作品たちに侵された?陰やダークさのある絶妙なテイストになってると感じました。
明るい方へと突っ走るのに、
背中には重く大きな塊を背負って
汗びっしりふらふらみたいな。
ハリウッド的な香りがぷんぷんする助演ラウル・ジュリア(艶っぽい)やナスターシャ・キンスキー(キラキラ輝いてるぅ)に対して、庶民的な主役の二人。
う〜ん、コッポラ、フラフラして
いったい何を考えてるんだ?
と想像すればするほど見入ってしまいます。
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