わらの犬(1971)のレビュー・感想・評価
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さすがはペキンパー監督
バイオレンス描写は秀逸ですね。
しかも、バイオレンスを売り物にしたただのエンターテイメントに納まっていないところも凄いところですね。
人間の持つ矛盾や滑稽さ、狂気や悲哀感が滲むように表されいる点にも、あのラストにも唸らせられました。
勿論、主演のダスティン・ホフマンの素晴らしい演技もこの作品が名作と呼ばれる所以のひとつだと思います。
暴力がテーマなのか、猫好きは見ちゃダメ
猫嫌いのアメリカ人宇宙数学者がノーブラ嫁の地元イギリスに移住。
あるぞあるぞ、と思わせた挙句かなりえぐいレイプシーンがあるのでひるむ。
霧のシーンも当たる、当たると思わせてしっかり当たる。
正義感をかさにきた暴力衝動の発散が一番タチが悪いということを映像化。しかも一人ではなく集団になるともっと悪くなる。
少佐吹っ飛びすぎ。もう一人も吹っ飛んだけど。
1時間半からダスティンホフマンの逆襲
超大型トラばさみは最後に。
ダスティンホフマンが最後に達成感を口にするとは。
どんな人間にも暴力の快感はあるってことなのか。
何事も溜めて発散するより小出しにした方が大ごとにならないよ、ということか。
嫁さんはすっかり心変わりしているようにみえるがそれでいいのかしら。
帰り道が分からない、いいさ、俺もだ。のラストはいい。
個人的、トラウマ映画
奥さんの為に行動を起こさず皮肉にも自分より弱い赤の他人を助ける為に暴力へと覚醒するD・ホフマンの人間性!?
暴力に対するには暴力しかないのは生きる者全ての自然な考えな気もする。
鮮烈に印象的な奥さんのレイプシーンは衝撃的で騙されて何も知らず狩りに行ずるD・ホフマンが間抜けでイライラ。
最初から危うい感じの夫婦に暴力に目覚めたD・ホフマンだが銃で殺させるのは奥さんに託し更には置き去りで颯爽と爽やかに疾走するD・ホフマンの人間性!?
ペキンパーが人間と暴力を描いた個人的トラウマ映画の大傑作。
ダスティン
アイルランド?ウェールズ?の田舎町に余暇に来たアメリカン数学者、ノーブラにセーターの妻、知恵遅れのペドフィル気味のフランケン男、ませた少女、回しちゃう粗野な連中、運営資金集めに熱心な牧師、ネズミ男、パブに入り浸るアル中の怠け者、まともな奴が1人も出てこない。DVD微妙に平体が掛かってる。
1971年のバイオレンス映画。 監督はバイオレンスの巨匠【サム・ペ...
1971年のバイオレンス映画。
監督はバイオレンスの巨匠【サム・ペキンパー】
平和主義者な数学者が、ついにはブチギレして爆発してしまうお話。
主人公を名演するのは、若き日の【ダスティン・ホフマン】
ダメなセクシー妻は【スーザン・ジョージ】
子供の頃、深夜映画でドキドキ(いろんな意味で)しながら観て以来の鑑賞。
DVDが廃盤となっているのでどこのレンタル屋にもなく、中古価格もうなぎ登り。
ネットレンタル1年待ちでやっと届きました。
人間の狂気を演出するサム・ペキンパーの上手さ。
それを演じきるダスティン・ホフマン。
すごい映画でした。
思ったほどつまらない。
なんだろ?もの凄くつまらなかった。
ダスティンホフマンが出ても(笑)設定も全部中途半端で感情が入らなかった。
ノーブラで町を歩くヒロイン、ヘタレ過ぎな主人公の割りには土壇場でキレキャラに変貌。こんな設定でもつまらなかった。この映画の醍醐味は大人しい男がいったんキレるとこうなる設定は分かるけども。ダスティンが主演じゃなきゃ星1つの映画。
男の狂気が炸裂
ダスティン・ホフマンの作品をズラッと見た時期がある。高校を卒業してすぐくらいのことだったと思う。
その頃はまだDVDもなくレンタルビデオで、ずらっと借りてきたのだ。
その中で、このわらの犬は衝撃の作品だった。
こんなに衝撃を受けたのは初めてだったかもしれない。
サム・ペキンパーという人の怖さがおそらく最も出た作品ではないだろうか。
一人の男が徐々におかしくなってゆく過程が恐ろしく、今でも男の姿が思い出せる。
マーダー・ライド・ショー2のときの刑事はもしかしたらこの男がモチーフだったのかもしれないと思うくらいの狂気。
その役を成し遂げたダスティン・ホフマンはやはりただものではない。
今でももう一度くらい見てみたいと思う作品。
男って嫌な生き物だね
1971年アメリカ映画。118分。今年44本目の作品。1回はその名を耳にしたことがあるサム・ぺーキンパー監督の代表作の1つ。主演は当時まだ無名だったダスティン・フォフマン。寝つき悪くてケーブルをつけた5月のある夜に放映していました。
内容は;
1,アメリカで数学者をやっていた物静かな男は研究に没頭できる環境を求めて、類い希なる美貌をもった妻の故郷、スコットランドの片田舎に移住する。
2,そこで妻は、かつての知り合い男たちに犯される。
3,男は狂気に走る。
深夜から早朝に観るにはあまりにもキツイ作品です。本作は「保守的」であることの怖さを描いた作品だと思います。外部者を受け入れない人々、自分のプライドを守ることで必死な人々、闘うことを好まない人――そんな人々がある日突然プツンといっちゃう姿を描いている。一重に言えばこんな作品です。
1971年に製作された作品。この辺りの時代に創られたアメリカ映画はどうしてこうまでも息苦しいものが多いのでしょうか?JFKがありベトナム戦争があり、ひょっとしたら本作は当時の閉塞感の中で悶々としている「狂気」の顛末を、極めて自然科学的に描きたかったのかもしれません(実際、本作は実験室のように無機質な趣きがある)。
ここで言う狂気とは性欲、特に男の性欲を対象にしているのは言うまでもありません。1人の女を巡って性欲を解消したいが為にバカなことを次々と脇目もふらずにしている男たちを観て、男であるわたくしは、男である自分自身のことが嫌になりました。
本作を観て早3カ月がたちますが、未だに頭から離れない自分がいる。いずれにせよ性善説の限界が本作には明快に描かれています。
念のため、日々幸せにお過ごしになっていらっしゃる方は絶対観てはいけない作品です。
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