「むかしの映画」私は告白する CBさんの映画レビュー(感想・評価)
むかしの映画
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ヒッチコック。小学生時代にTVで「鳥」を観て恐ろしかった、という経験のみ。初めて映画館で体験したが、さすが、ラストまでハラハラしながら見せる。
ただ、昔っぽいと感じるのは、ほとんどのシーンが音響効果つきで進んでいくこと。ジャジャーンみたいな感じで音楽が使われている。それと、終わりが唐突なこと。
主人公が「私に話をさせてくれ」と言ったので、真実は別のところにあるのか、どんでん返しか、と思ったら、そんなことはなく犯人は撃たれて死んだ。主人公の「犯人を救えなくて残念」という気持ちを強調するためだけだったのね。
聖職という立場と恋、受けた懺悔の秘密は守らねばならないという職業上の倫理と自分にかけられた殺人という疑惑の板ばさみで、倫理的にふるまう主人公、という今ではシンプルに感じるストーリーでした。映画としてはおもしろかった。
こどもの頃に読んでいた少年漫画にこの映画の感じに似たマンガがあったのを思い出した。ヒッチコックにあこがれてた漫画家が描いたんだろうな。
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Gustavさんのコメント
2023年10月8日
CBさん、共感とコメントありがとうございます。
ヒッチコック映画の中では、あまり取り上げられない地味な作品で、CBさんのご指摘通り、ラストの盛り上がりに欠けるところがありますね。それでも面白かったと感想を述べておられるところに、映画愛を感じました。音響効果つきの印象は、多分にディミトリ・ティオムキンの音楽の特徴かと思います。
似たストーリーが漫画にあったお話は、とても興味深いです。手塚治虫始め優れた漫画家の博学と映画好きは有名ですね。