「落ち着かない家族」ワイアット・アープ everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
落ち着かない家族
Wyatt Earpの少年時代から、OK牧場その後の復讐劇までを淡々と追った作品。伝説のヒーローとは程遠く、また決して賢明とも言えない、wild westに命を賭けた生身の男として描いています。
伝記物のようでいて、結構脚色されているようですが、その脚色も中途半端で、映画としてはどこにも盛り上がりがありません。
劇中"marshal AND outlaw"と呼ばれたように、自らを法と押しつける一方、自身と身内は法の裁きを免れようとする不公平な辺り、最愛の妻を失ってからJosieに出会うまでは女性に優柔不断なところ(結局美人に目がない)、手っ取り早く金儲けしたいというギャンブラーの側面などなど、申し訳ないくらい共感できませんでした。尊敬する点を挙げるとすれば、「無法者」に対し、常に勇敢に立ち向かう姿、これのみです。
時間の流れが分かりにくくて、Wyattの老け具合から想像するしかなかったです(^^;)。あんまり老化が速くて、いつの間にか次兄Virgilより貫禄のあるオッさんに。(同母の)長男James役は最初からとても老けていましたね…。
何の紹介もなくヒゲ面おじさん達がどんどん途中参加してきます(そしていつの間にか消えていく…)。調べると確かにそういう人々がいたみたいですが、みんな同じような外見で見分けがつきにくいです。
唯一Docが際立って良い味出していました。結核でゲホゲホしながら、友に尽くす義理堅い元歯医者のギャンブラー!享年36って…これまた老け過ぎ!!
これだけ時間をかけた大作なのに、何だか勿体ないなぁという作品でした。
"Nothing counts so much as blood."
"That's what life is all about; loss.
But we don't use it as an excuse to destroy ourselves; we go on, all of us. "
"For some people, this world ain't ever gonna be right."