「やっぱり脱獄モノがよく似合う」ロックアップ(1989) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり脱獄モノがよく似合う
いきなり幸せそうに恋人メリッサ(ダーラン・フリューゲル)とドライブをするもんだから囚人とは思えなかったぞ。そんな楽園のような刑務所にいたフランク(スタローン)。出所間近なのになぜこんなことに?というスリリングな展開。人権なんてありゃしない・・・5年前に刑務所を脱獄したフランクは英雄扱いされ、当時の所長ドラムグールは悪者扱いされた。その復讐のための移送だったのだ。
拷問攻め一辺倒かと思えばそうでもなく、チンクという暴力男を使ってフランクを挑発させ、問題を起こさせようという企みだった。アメフトの試合でいたぶったりしたが、決め手にはならず、整備工場でムスタングを生き返らせた結果、20歳の“ファーストベース”(ラリー・ロマノ)が車を運転したくてたまらず、刑務所内を走りまくり、責任を取らされ独房へ・・・そして、ファーストベースはチンク一味に殺された。あと三週間。三週間辛抱すれば出所できるのだと誓って、チンクを殺そうとするのを思いとどまるフランク。しかし、その隙をついてフランクは刺されてしまう。そして、面会にきたメリッサ。その直後に彼女を襲うと宣言した男が現れ、ついにフランクは脱獄を決意・・・て、準備期間もなしに・・・
結局その脱獄もドラムグールが仕組んだもので、看守たちにボコボコにされるが逆に殺してしまうフランク。そして、脱獄するかと思わせて所長室にて所長を拘束。自身が作ったという電気椅子に縛りつけて、すべてを告白させたのだ。
チクリ屋のダラス(トム・サイズモア)、工場のボスのイクリプス(フランク・マクレー)など、結構いい演技していた。一番は、恐ろしいと感じさせた看守長のマイズナー。結局、彼がまともな看守であり、最後の笑顔といい、いい男だな~と感じさせてくれたよ。それにしても、正当防衛とはいえ、二人の看守を殺しちまったんだから、そんな簡単には出所できないと思うが・・・