恋愛小説家のレビュー・感想・評価
全7件を表示
ジャック・ニコルソンの潔癖演技が面白い
ジャック・ニコルソンの潔癖演技が面白かった。
部屋の前をうろつく隣人サイモンの犬をダストシュートにぶん投げたり、物を触るときには手袋したり、レストランには使い捨てのフォークとスプーンを持参したり、メルヴィンの潔癖症はかなりヤバイ。特に犬をダストシュートに投げるシーンを観て、わたしは「なんだ、このクソジジイ…」と引いた。
犬を引き取ってからはちゃんと世話をするし懐かれてたからビックリ。こういう優しい一面もあったのね。でもお前ダストシュートに投げられたんだぜ…。
キャロルが「カップルを見ると嫉妬している自分がいる」「男のぬくもりが分からない」と母に泣きつくシーンは悲しくなった。女で1人で喘息持ちの息子を育てて大変思いをしてきたし、うまくいかない恋愛に苦しくなっちゃったのかな。序盤で彼氏に「生活感がありすぎる」と捨て台詞のように別れをつげられちゃうしね。子持ちシングルマザーの恋愛は難しそうだ。俺んち母子家庭だから母もこんな風に泣いたことあるのかなーと思った。
メルヴィン「君のおかげで良い人間になりたくなった」
旅行先のレストランでメルヴィンがキャロルに言った褒め言葉が素敵。「愛してるよ」「君は美しいよ」といったありきたりな台詞じゃないしカッコいい。俺もいつかこんな台詞を女性にいってみたい。
この作品をお互いが反発しあっても自分の気持を素直に伝えれば、恋はできるんだなと思った。
俺はまだ大恋愛したことないけど、好きな人ができた時はメルヴィンの不器用ながらも自分の気持を伝える姿勢を見習おうかな。
『君に夢中』のヘレン・ハント
『君に夢中』のヘレン・ハントのファンで以前から見たかった。見過ごして今日が初めての鑑賞だが、心温まるファンタジーだと思った。
しかし、アメリカの保険料は高い。日本みたいな保険制度ないからね。
日本には更に『PLAN75』があるからね。若者には最高の国だ。
徴兵制も無いし。
ジャック・ニコルソン ✨
ジャック・ニコルソンの豊かな演技力に魅せられた。冒頭からやってくれます(笑)
彼ほど嫌味な台詞が似合う役者は居ないかも 🤔( ←褒めてます!)
ヘレン・ハントが、戸惑いながらも惹かれていく女性キャロルを魅力的に演じる。まるで絵画のように美しい背中にうっとり。
ムクムクの小型犬ヴェデルの愛くるしさが、作品の魅力を更に⤴︎ 🐶
ー人生の明るい面を見よう
人生には いいところもある ♪
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
マーク・アンドラスはこじらせ名人
紺屋の白袴、医者の不養生、論語よみの論語知らず・・。恋愛小説家なのに恋愛下手、というより人間性に問題があり過ぎ。
ファンの女の子に恋愛小説のコツを聞かれて「最低の男をイメージすることさ」と本作自身を皮肉ったようなセリフを言わせている、脚本のマーク・アンドラスは「ありきたりの恋愛ものは作らないよ」と言わんばかりの強気満々、「最高の人生のつくり方」でも似たような手口で煙に巻くこじらせ名人。
それでもさすがの毒舌三昧に席を立つ客が出るかもと気になったのか子犬を入れて緩和策だが見透かされてはとあえて虐待から入る知能犯、奇人変人を演じたら右に出る人がいないジャック・ニコルソンだから変人ぶりも度を越すぞと心配したのか「精神病の薬を処方されているが飲まない」との状況説明まで付け足した。こじれにこじれさせてハッピーエンドは予想が着くが、人格の変貌は彼女なのか、なついた子犬のお蔭なのかはたまた飲み始めた薬の効果なのか?
観客の方が恋愛上手を前提にへまばかり見せてひたすらヤキモキさせるつくり、こじらせ方があえて感情を逆なでする知能犯なので前半は辛かったが、観終わってみれば素敵な恋愛コメディでした。
小説書けなくなっちゃうよ?
最初は強迫性障害だからなのか人が嫌がる発言ばかりする孤独おじさんなのだが、見るからに人との関わりに飢えた構ってちゃんで、かえってお茶目で可愛かった。ジャックニコルソンの極端な人間の演技はとても好き。極度の潔癖症の設定なのだが、石鹸を使うたびに捨てる以外は特に描写が見当たらない。
傷ついたゲイのサイモンとその愛犬バーデルと苦労人のウェイトレスとの交流を通して、薬を飲んで治療をし、良い人になろうと努力していく。でも、サイテー男の気分で書くから当たっている恋愛小説家なのに、良い人になったら社会に溶け込める一方で食べていける生業がなくなってしまわないか心配。
苦労人のキャロルが、主人公ユドールの資金援助で病気の息子を24時間診てもらえるようになり、10年ぶりくらいに自分の感情に目を向けられる余裕ができて大泣きするシーンがとても印象深かった。肉体的には昼間はウェイトレスで夜は子供の面倒、精神的には背負うものが多いから大変すぎて、年齢も若く美しく輝かしい年月を犠牲にしてどれだけ自分を長い間殺していたかを物語っていた。人間、お金と自由もある程度必要。でも、ユドールのようにその両方と良心があっても人、との関わりを大切にしないとそれもまた孤独。
心身ともに傷ついたゲイがユドールとキャロルどちらにとっても大切な友人となり、ゲイだからこそ、作品に恋愛感情抜きの温かい人間関係がはっきり示されて、とても良い作品だった。キャロルが、ユドールを下の名前でメルビンと呼ぶようになる流れで、一気にユドールの心もほぐれていく。
グリンチの良い事をすると心がくすぐったい感じになる演技は、この作品のジャックニコルソンを踏襲しているようだなと思った。
全7件を表示