レナードの朝のレビュー・感想・評価
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目覚めないのか‥実話だからフィクションと比べるのは変かもしれないけ...
目覚めないのか‥実話だからフィクションと比べるのは変かもしれないけどアルジャーノンに花束をを彷彿とさせる話だっだ。切ない話だけど希望が残る感じも似てる。短い覚醒の間心が体と時間に追いついてないのが辛い。思春期っぽい雰囲気、躁鬱の波、異常に怒りっぽくなるときもあれば落ち着いて周りの目が変わってしまう感じ。女の子と話した後のお母さんの声色の変わりようが怖かった。若干共依存(レナードは社会的、身体的に、お母さんは精神的に)してる気がする。40分ごろの発表シーンが印象に残った。患者の人の演技が凄かった薬の投与前と投与後の劇的な違いが印象的。
期待した分、失望もでかい
印象的だったのは、レナードが少年時代に、ボードウォークのベンチに名前を刻むシーン。なぜか今でも忘れることのできない強い印象を受けました。このとき、彼は思い通りに動かせない手の動きに困惑するのですが、それが病気の兆候であるという、映画らしい導入で、この主人公にいっぺんで感情移入してしまいます。
そこからすぐに障害のあるレナードを演じるデニーロに移行し、ロビン・ウィリアムズと邂逅するまでが丁寧に描いてあります。ここまでは本当にやさしさの極みのようなストーリーで、この先どんないいことが起きるんだろうと、ワクワクして見ていました。
ところが
ここから先は、悲しい出来事の連続で、目を覆いたくなるような展開でした。『アルジャーノンに花束を』のSF要素を取り除いたようなお話でした。最後の感動もなく。私としては、かなり残念な一本です。もう少し何とかならなかったのかと。
日は昇るがまた沈む。私たちはその中で生きている。
「目を開けたら次の日の朝だよ。」この言葉にレナードは救われたと思う人が多いと思う。でもこの言葉は生きていることを当たり前に思っている人にしか言えない言葉だと思う。目を閉じたらもう目覚めないかもしれない。それを身をもって知っているレナードは、この言葉を聞いた時に本当に安心して寝たのだろうか。
レナード達は目覚めていた数日、今起きていること、歩いていること、話していること全てに喜びを感じていた。同時にそれが当たり前でないことも感じていたんだと思う。だから自由に散歩したいとあれだけ声高らかに訴えたんだと思う。結局叶わぬ願いとなり、また起きれなくなるまで彼らは患者のまま過ごした。
この映画は実話なため、何かメッセージを物語から汲み取ろうとするのは見当違いだと思う。でもひとつだけ、当たり前すぎて何度も擦られた言葉だが、今生きていることに感謝しよう。そういうことを映画ではなくレナードは伝えたかったんだと思う。
人生とは残酷で美しく儚い
見逃していた名作をと鑑賞。レナードの人生を語るシーンは心に深く沁みて。そこからの悲しい展開。見てて心しんどくなる。これが実話というドラマ、残酷さ。人生ってと考えてしまう。心に響く。名作でした。
デニーロ作品で一番好き
ロビンウィリアムズの満面の笑みってなんであんなに涙を誘うん?
デニーロの患者役も素晴らしい!熱演!
悪い役が似合う奴は全員 こういう特異な配役やって欲しい
アルパチーノの知的障害者役もそうやけど、
悪人が似合う奴はこういう物悲しい身体的特徴がある役めっちゃ合う
映画について調べると、
原題は「awakenings」 (目覚め)
納得
だが薬の効果で一時期劇的に効果が生じるが、
その後効果が減弱することを「目覚め現象」とも言うらしい
そう思うとこの原題にはニ重の意味があったんかとラストに向かうストーリーと重ねて腑におちおち
ちなみにホンマは医者役でデニーロはオファーされてたけどレナードをやりたい!と言い出しこの配役になったらしい
レナード役をかって出るデニーロの役者根性すごい
考えること
薬を処方しかけた量の10倍入れた時、ヤバいと思った。副作用がついてまわるからである。
素人でも怖くなる。
嗜眠性脳炎、恐ろしい病気である。脳に菌が入るのだろうか?
そして、奇跡が起こった。実話だから凄い。
レナードの母は、
「My baby❗️」と叫んで抱きしめた。
どうなんだろう❓
「一度生き返らせて再び眠らせる、残酷なことをした。」
とセイヤー医師は後悔して嘆くが‥‥。
患者それぞれ、生き返って良かった者、生き返って辛く厳しい現実に嘆く者さまざま。
お母さん、とてもしっかりしてられて、レナードの為に言うべきことをちゃんとおっしゃる。
当たり前。レナードを守れるのは、自分しかいない。と思ってられる。
感動的だが、本作で何を感じとればいいのか考えた。医師の決して諦めない治療法の発見と新薬の開発研究。
新薬や治療方法を見つけ出す為に、自分を曝け出す事も厭わない患者レナード。
と、行き着けば、私には絶望感しか見えなかった。 これでは、医学の進歩は無いが。
『レナードの朝』と、朝を入れているのは、
薬を飲む朝でもあるが、希望を持って前向きに生きて行こうという意味が込められているのかも。
ロバートデニーロの好演。
重厚でもう1時間長く感じたほどの内容。
ロバートデニーロの難病患者になりきる怪演は
一切のぎこちなさを感じず、さすがの貫禄。
大学での研究科から転職でやってきたマイキーが、
レナードを筆頭とした脳炎の難病に悩む患者達を救う物語。
前半1時間と後半1時間で大きく話が分かれていて、
パーキンソン病の治療薬が特効薬であることが判明し、
奇跡の全員が治療に成功するが、
最終的には実験的投与であったことから薬の副作用で
結局は症状がぶり返してしまうという、
バッドエンドであるのだが、実話であることに驚いた。
映画としてみた景色とリアルで見る景色は違うだろう。
‘生きる’とは? レナードが教えてくれた事
短い期間だったかもしれませんが、レナードは確かに生きました。そしてセイヤー医師もまた、レナードによって救われました。二人の交流から‘生きる’事について考えさせられる感動作です。
セイヤー医師の治療により30年の昏睡状態から目覚めたレナード。初めは戸惑いもありますが徐々に回復していきます。恋をしたり、親離れをしたり、友情を育んだり・・・と一夏の間ではありましたが、レナードは凝縮された人生をまっとうしたと思います。
好意を抱いた女性に、壊れていく姿を見せたくないからとレナードが立ち去ろうとする時に、女性がレナードを抱き寄せダンスをする場面が感動的でした。ありのままのレナードを受け入れようとする女性によって、自暴自棄になっていたレナードの心が穏やかになっていきます。
自分の症状を積極的にビデオに記録していたのも、この出来事が影響しているのかなと思いました。ありのままの自分を写し出す事で、セイヤー医師の研究に役立てたり、同じ症状で苦しむ患者の力になれたらと考えたのかもしれません。そんなレナードの勇気ある行動に胸を締め付けられます。
目覚めた患者達が街へ社会科見学的なものへ出かけるシーンも面白かったです。
初めはセイヤー医師行きつけの植物園(?)に行きますが、患者達は退屈の様子。それならばと出かけたダンスホールでは皆生き生きと踊ったり歌ったりしています。まるで患者達がセイヤー医師に‘人生を楽しむってこういう事なんだよ!’と教えてあげているようでした。
この映画はセイヤー医師がレナードを目覚めさせ救う話ですが、それだけではなく、セイヤー医師もまた、本当の意味での‘生きる’という事をレナードから学び、救われる話でもあるのだなと思いました。
内気で人に心を開けないセイヤー医師。そんな彼に対し、「死んでいるのはあんたの方だ!」とレナードが叫ぶ場面が印象的でした。レナードは再び昏睡状態に戻りますが、ラストで勇気ある一歩を踏み出したセイヤー医師の中にレナードの希望が輝き続けているようで感動しました。
ロバートデニーロの演技が素晴らしかったです。体はもちろん顔の表情すらピクリとも動かさない迫真の演技。終盤、徐々にけいれんが広がり元の症状に戻っていく様子も演技とは思えないくらいリアルで衝撃的でした。また、少年のように笑う笑顔も忘れられません。
レナードの朝
セイヤー医師のなんとか病気を改善できないかという努力がヒシヒシと伝わる。
記録しろ記録しろというレナードの役に立とうとする気持ちもそれを記録できない…というセイヤー医師の気持ちもよく分かり、医学の進歩もこのように出来てきたものもあるんだろうなぁと思った。
この世界に戻ってきたレナードと母との対面のハグシーンや最後のペネロープアンミラー演じるポーラとのダンスシーンに感動した!
ダンスシーンで号泣した記憶
上映当時に映画館でみた際にダンスシーンで号泣した事を鮮明に覚えている
子供の頃に病気で動かなくなった我が子にひたすら話しかけ、絶望感と共に看病を続けていた母親
新薬のお陰で束の間、意識を取り戻し、そしてまた元の状態に戻ってしまった我が子
そんな我が子をまたしても看病する事になってしまった母親の表情には最初の絶望感はなく、束の間与えられた我が子との幸せな時間の思い出と、そして新しく湧き上がる希望への可能性を心に秘めた幸せをほんのりと滲ませる
絶望的な不幸の中にあっても、かすかに光る希望と幸せなな思い出がある事で、どれほど人は救われるのかと、一見、不幸にみえるエンディングに胸が熱くなります
そして何よりもロバートデニーロの演技のどんどん身体が動かなくなっていく芝居の素晴らしさは圧巻です
動かないフリではない本物がそこにありました
与えて奪うことの意味
ロバートデニーロの演技力はすごい。パーキンソン病の祖父の症状をずっとひどくしたような感じがよく出ていた。きっと物凄く研究を重ねたのだろう。
アルジャーノンに花束をとよく似ていた。一度希望を持ったのに、それがだんだん打ち砕かれていく絶望感は計り知れない。
レナードのお母さんや父親の見舞いをしている女性など、患者を取り巻く登場人物の心情にも思いを馳せられるようなリアルさがあった。
the summer of 1969
長年閉ざされていた意識が解放され、各患者の自我が目覚めていく過程が感動的でした。生の喜び、失った年月の重み、そして再び生を奪われていく残酷さ。人間とは何か、何が人間を特徴付けるのか、生きるとは何か、様々なことを考えさせられる良作でした。
Robin Williamsは多くの素晴らしい作品に出演して、大勢に感動を与えてくれたのに、彼自身の人生の最期は苦しかったようで大変残念です。
"People have forgotten what life is all about. They've forgotten what it is to be alive. They need to be reminded. They need to be reminded of what they have and what they can lose. What I feel is the joy of life, the gift of life, the freedom of life, the wonderment of life!"
Bryan Adamsは無関係ですが…
"...those were the best days of my life back in the summer of 69♫"
2つのシーンが印象的でした
見終わった直後にレビューを書いています。
気分としては感傷的です。
ひとまず、映画を思って疑問だった箇所を調べたので、メモ的に残します。
Q.何故レナードにはパーキンソン症状が再発するようになったのか?また、ラストのシーンで全ての患者が元の症状に戻ってしまったのは何故か?
A.Lドーパに対して耐性が出来てしまったから
Q.実話かどうか疑わしい箇所があったが、本当に実話か。
A.エピソードは実話。しかし、映画で描写される患者の症状は科学的でない部分もあるとのこと。実話を基にしたフィクションという言い方が正しいかも。
嗜眠性脳炎という疾患にLドーパ(現在でも抗パーキンソン薬として用いられている。)を投与した結果、患者は一時的に「目覚める」が、耐性ができるため、眠りの状態に戻ってしまうという話。
すごく人間らしさだとか、人間の尊厳について考えさせられる映画です。
個人的に好きなのは、眠りの状態にある患者が反応する音楽に違いがあるというシーン。
クラシックにもジャズにも反応しないけれどもジミヘンのパープルヘイズには反応する患者にはシビれました。ロックというジャンル
の性質と相まってかっこよく見えたのかもしれません(ロックは個々人の思いが強く表れる音楽だと思ってます)。
レナードの症状が悪化した際に「カメラを持ってこい!」とセイヤーに告げるシーンも印象的です。他の患者よりも症状が進行している自分だからこそ、経過を観察させ、自分の姿を見て学べと伝える。
レナードは再び自分が「眠る」ことを分かっていて、それまでに自分が生きた証を残したいのではないか。その思いが強く出たのがこのシーンではないかと解釈します。
これらシーンをまとめると、「人間はそれぞれ違った存在であり、それを証明する欲望を持つ」のではないかと思いました。
まだ頭の整理がついていませんが、ひとまずここまで。
心情まで忠実な実話に基づく作品
ロビンウィリアムズが大好きなので鑑賞した作品。自分のためが微塵もない、患者のための優しさがにじみ出ている役。でも驚いたのはロバートデニーロが若っ、演技も上手っ!ということ。物心ついた時にはマフィア役の似合う大御所だったが、そうなるのは当たり前だとこれを見て思う。アルパチーノのセントオブウーマンでの全盲の演技といい、往年スターの凄さはすさまじい。
病歴に脳炎があり今まで特定のものへの反応しか見せず石のようだった患者達が蘇ると、一人一人、世俗的だったり妻命だったり歌が好きだったり、生き方も性格もそれぞれ全く異なるごく普通の、時には悪いところもある人間で、障害者は無垢で純粋という希望を持ちがちだったり、同じ症状でくくってしまいがちな健常者の先入観に気づかされる。レナードが動き出すと、石のようだった期間にもセイヤー医師や看護師の言葉をちゃんと聞き覚えていたり、1人の人間として機能している事を深く心に留めさせられる。患者達が一気に蘇るシーンは、勝手にもっと騒がしくスリラーのようになるかと予想したが、実際の映像はとても幻想的で優しくあたたかい空気に満ちていて、美しかった。上司役以外はセイヤー医師の奮闘に刺激されて院内での働きぶりが変わったり、患者のために心を込めてお世話をしていて、このようなあたたかさが画面を通しても伝わってくるのは、本当に理解が深い製作陣だからなのだと感じた。
進んだかに見えた治療効果による劇的な改善が、かえって病気が人から奪っていたものを浮き彫りにする。良くなったら、良くなった時を知ってしまったが故に、また失う事への不安に襲われたり、子供の頃の発症から数十年石のようになった我が子を介護していた母親は、目覚めて中年に差し掛かった息子の女性への興味や独立心に困惑する。どうなっても問題や懸念がある、病気の一筋縄ではいかない難しさ、病状変化に伴う、登場人物それぞれの葛藤が心を揺さぶり、重く考えさせられる作品。
途中で薬が効かなくなっていくシーンで流れる音楽が人魚姫に似ていて、夢のような一瞬の儚さや物悲しさがよく表れているなぁと感心した。
質の高い作品だけど苦手
総合70点 ( ストーリー:75点|キャスト:85点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
無意識のときのレナードは瞬きひとつせず視線もうつろ。目覚めても長らく意識がなかった体は自由に動かず、本人の意識は11歳のときのままたどたどしく動き、日が経つにつれてだんだんと回復していく。そしてまただんだんと体が思うようにならなくなり、不安と恐怖と悲しみのうちに痙攣した体をなんとか動かす様子を演じるデ・ニーロが上手い。この映画の最大の見どころである。
しかし何十年も意識がなくて世間とも隔絶し、それが突然起こされてしまった後にまた意識をなくしていくという話はあまりに辛いものだ。恋する女性にもう会わないと言うのも苦渋の決断だろう。食堂で別れの踊りを踊る時は、短い人生の中で最高に美しくて幸せな瞬間であったかもしれない。実話を基にしているのだしそのようなことは実際に起きているのは理解しているが、人の無力を感じざる得ないし、観ていて虚無感や恐怖を感じてしまう。質の高い作品だけど、好きな話ではなかった。そのぶん総合評価は控えめです。
生きる喜びに改めて気づかされる映画でした
とある病院で実際にあったとても感動するストーリーです。涙が止まらない、というほどではありませんが、これが実話に基づいた話だと思うとすばらしいストーリーだと思います。
医師と患者という関係を超えたレナードと医師との心の通い合い、一時的に普通の人間の感情を取り戻した患者たちの喜びや苦しみ、それを取り巻く病院や家族などの環境、そして患者たちが教えてくれた大切なこと、それらのすべての要素が上手く描かれています。
この映画を見ると、自分が今健康に生きられているという当たり前のことが、とても幸福なことだということに改めて気づかされます。
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