「日は昇るがまた沈む。私たちはその中で生きている。」レナードの朝 とみさんの映画レビュー(感想・評価)
日は昇るがまた沈む。私たちはその中で生きている。
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「目を開けたら次の日の朝だよ。」この言葉にレナードは救われたと思う人が多いと思う。でもこの言葉は生きていることを当たり前に思っている人にしか言えない言葉だと思う。目を閉じたらもう目覚めないかもしれない。それを身をもって知っているレナードは、この言葉を聞いた時に本当に安心して寝たのだろうか。
レナード達は目覚めていた数日、今起きていること、歩いていること、話していること全てに喜びを感じていた。同時にそれが当たり前でないことも感じていたんだと思う。だから自由に散歩したいとあれだけ声高らかに訴えたんだと思う。結局叶わぬ願いとなり、また起きれなくなるまで彼らは患者のまま過ごした。
この映画は実話なため、何かメッセージを物語から汲み取ろうとするのは見当違いだと思う。でもひとつだけ、当たり前すぎて何度も擦られた言葉だが、今生きていることに感謝しよう。そういうことを映画ではなくレナードは伝えたかったんだと思う。
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