「孤独な役割 権威、権力、自由とは?」ルートヴィヒ 完全復元版 Momokoさんの映画レビュー(感想・評価)
孤独な役割 権威、権力、自由とは?
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愛を知らない、愛されなかった子どもが王となり権力を手にするが、彼には自分の力をどう使うのかわからない。
王と親族、家臣、取り巻きしか出てこないので社会がどんなところなのか、わからない。
彼はきっとこのような環境で育ち、成人し、王となった。
弟は傷つきながらも戦場に行き、精神を病んでしまう。愛された人と婚約するが、愛する事が出来ないから彼女は傷つき、婚約も破棄する。役割や務めを果たせない自分に苛立つ。芸術のパトロンとしての役割に夢中になるが、うまく利用されてしまう。
人は彼の前には臣下、従僕でしかない。
昔、観た時は美しさ、芸術に孤独を癒す王のイメージだったが、今観ると果てしない孤独、愛のない人生に、魂が凍りついていくのを見ているようだった。
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