理由なき反抗のレビュー・感想・評価
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良作
感想
古さはもちろん感じるが、よかった。
母親と妻の尻に敷かれてる父親を惨めに感じてる主人公ジム。父は好きだが、男らしさを失ってほしくないと思ってる。
ジムの苛立ちや態度から、男らしく、舐められたままではいられないし、名誉も守らなければいけないと思ってるのがわかる。
喧嘩の前に宥めようとする冷静さはあるが、逃げるわけにはいかないし、受けてたつしかない。この場には逃げるが勝ちはないから。
男らしく、そしてずるい大人でもないから誠実でいたいジム。だからバズが転落したことを警察に言おうとする。
ジムは父親の言ってることを理解できそうだった。
力関係で勝つのが全てではない。
父親は自分の名誉とかに重きを置いていない。
10年後から見た時の話をする父親。
でも、若者たちの価値観や気持ちや葛藤を大したことないとかくだらないっていうのは難しいと思った。
この自分を蔑ろにできない、ある意味大切にしてるから起こる、反抗。
成長には必要な過程だと思うから。
若者の反抗が危険な方向に行くことを大人はわかってても、解決する方法をまだ誰も持ってない。今の時代も変わらずにあるなと感じた。
父親がスーツに典型的なフリフリエプロン姿なのは、この時代では男性が家庭的なのに慣れてなさすぎるのが現れてた。家のことをするのは自然じゃない頃。
あえてわかりやすく変な見た目だった気もするけど。
珍しい、新しい時代の男だったのかも。
だから余計にジムは受け付けなかった…?
はじめ、かっこいいし、アクションやロマンスもあって楽しんで見るけど、ただの娯楽ではなく。この映画は若者に向けてのメッセージに感じた。
伝説の俳優
若者達の反抗、争い、友の死…「 ウエスト・サイド物語 」( 1961年 )と空気感が似ていると感じたが、描かれた設定がほぼ同じらしい。
美しいポストカードのようなジェームズ・ディーンの憂いを含んだ表情、立ち姿が印象的。
余りにも早過ぎた死が惜しまれる。
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
『ラ・ラ・ランド』でグリフィス天文台が『理由なき反抗』の舞台になっ...
『ラ・ラ・ランド』でグリフィス天文台が『理由なき反抗』の舞台になって、劇中映画として扱われていたので鑑賞した。『ラ ・ラ・ランド』では想像つかない扱われ方なので、ちょっと閉口した。
映画のテーマはジェームス・ディーンの代名詞とも言える『モラトリアム青年』の心の葛藤だが、演技は素晴らしくうまいのだろうが、僕個人的としては、いささかへきへきした。その後、逝去されてしまうので『ジャイアンツ』も含めて、彼のキャラクターは定着したと言える。
生き残ったモラトリアムな白人青年に対して、共感したいところだが、対極で滅ぶのが『有色人種のサブキャラ』である。その点が如何ともし難く、残念である。
公開された年が1955年と言うから、アメリカが具体的戦争をしていなかった年代。しかし、平和なのかと言えば、東側との冷戦が激しくなり、戦争に入る前のモラトリアムな期間だと思う。そして、いよいよ、61年からベトナム戦争が始じまってしまう。55年に生き残ったモラトリアムなアメリカ白人青年は、アメリカの正義を守ると言う根拠で、ベトナム戦争を開始してしまうのである。
その後のアメリカの歴史を考えると、黄禍論に怯えた、アメリカンモラトリアムに支配されてしまうので、そのイデオロギーには共感出来ない。
追伸
ジェームス・ディーンのリーゼントがあまりにも決まっているので『アレ?』と思った方はいないだろうか?-老眼が進行した老人の戯言なり-
いつの時代も若者の悩みは一緒
お母さんに尻に敷かれるお父さんが恥ずかしくて人からバカにされることが大っ嫌いなジムと、ファザコンなジュディと、金持ちだけど両親がいない愛情に飢えたジョン3人の若者の話。
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かなり古い映画だけど今も昔も若者が考えることは同じ。Netflixの『13の理由』と共通するところが結構ある。特にアメリカはすぐに銃が出てきちゃうのがずっと変わらないんだな。
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私が1番この映画の中でしょーもないと思ったのは、チキンって呼ばれたから挑発に乗ってナイフで喧嘩しちゃうとこ。さらには崖に向かって車を走らせてどっちが先に車から飛び降りちゃうかのチキンレースが始まる。
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男のプライド?そんなの全然いらないし、そういうの逆にかっこ悪い。そこで戦いに挑まない勇気ってのが逆にかっこよかったりするんだよ。ほんとしょーもな。
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赤の服を最初にジュディが着てて、次にジム、最終的にジムの着てる赤ジャケットをジョンに着せたらジョンが死んじゃうのが印象的だったな。
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不機嫌な青春
過保護だけれど子供と向き合えていない両親。
威厳の無い父親に反感を抱く息子。
思春期の娘との距離感を掴めない父親。不満な娘。
資産はあるが、ネグレクトで病んだ孤独な少年。
少年課の警察官が、こんなに面倒見てくれるのか?というくらい、意外と親身で良い人でした。死人が出ても大して悲しむ様子のないクラスメイト達(^^;)。転校してきて初日のJimが一番責任を感じているのか?!この一日で成長したのか分かりませんが、こんなに立派で勇敢な高校生なら、引越しなんて不要ではないかと思ってしまいました。10代のいわゆる「反抗期」を、当人、両親、第三者の視点から描いていますが、現代ならもう少し違う展開になりそうな気がしました。
James Deanが高校生には見えない(^^;)。しかし、彼のさりげないウィンクの格好良さ!!痺れました。こんなにウィンクの似合う俳優は他におりません。
"La La Land"でhomageとして出て来たthe Griffith Observatory。夢のワルツの舞台でしたけど、本作では宇宙の広大さに比べられてしまう、若者の悩みのちっぽけさの象徴?しかしいつの世もそんなちっぽけな悩みが若者にとっては一大事なのです。自分の世界が全てである時、銀河と人間の悩みを比べること自体ナンセンスなのです。
悲しいけど良かった
赤いジャケットに白いTシャツ、そしてジーンズに身を包んだジェームス・ディーンが映し出された時、作品がキリッと引き締まった。不器用ながらも、ある出来事をきっかけに錯乱してしまった仲間の少年が、銃を発泡してしまった時、銃を見せて欲しいと言い、返す時にさりげなく銃弾を抜いて、それを少年に返す彼の優しさも良かった。反発しながらも最後には、父親と解り合えた瞬間も良かったです。
死にすぎ
大した理由もなく一晩に3人も若者が死んでしまい、しかし誰もその死を大して悼んでもいないところがなんともやりきれない。それより孤独であるとか、父親が情けないなどといったことが大問題のようで、その尺度に釈然としない。
ヒロインも、彼氏が横暴だったら同調して調子に乗るようなタイプで、感じ悪かった。みんな高校生なのに自動車やスクーターを乗り回すようなお坊ちゃんお嬢ちゃんたちで、甘ったれるのもいい加減にして欲しい。警察も迷惑だ。
若くてエネルギーが有り余っているのか、ナイフを用いた喧嘩などで発散せず、何かもっとスポーツなどに打ち込んで欲しい。
人が激しく死ぬ割にけっこう退屈だった。
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