理由なき反抗のレビュー・感想・評価
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【ロウ~ハイティーンの子育てについて、自省も込めて鑑賞した作品。W主演のジェームズ・ディーンとナタリー・ウッドの人生も重なって見えてしまった作品でもある。】
ー 両親と共に街に引っ越してきた17歳の少年・ジム(ジェームズ・ディーン)は、集団暴行事件の容疑者として警察に連行された。彼はそこで少女・ジュディ(ナタリー・ウッド)と少年・プレイトウ(サル・ミネオ)と出会う。
学校へ転入したジムは不良集団のボス・バズに目をつけられ、決闘を申し込まれる。ー
◆感想 ー 巷間に内容が、流布している作品なので、シンプルに記載する。ー
・ジムの両親(特に父親)と、ジュディの両親(特に父親)が子供を愛するが故の育て方に、今作で描かれている悲劇の起因があるのは、明確であろう。
・プレイトウに至っては・・。
・今作出演時の、ジェームズ・ディーンの実年齢は24歳であり、ナタリー・ウッドは27歳である。
だが、彼らの劇中での年齢は17歳であり、彼らを追い詰める警官達は彼らを”子供”と呼んでいる。
- ここが、少し違和感を感じてしまうが、仕方がない・・。-
・物語構成はシンプルで、”ハイティーン”特有の、何故だか分からないが、自分を取り巻く人間(特に両親)、社会状況に対し、苛苛感が増して暴走していく様が、巧く描かれている。
・ジムを”チキン”と揶揄する、バズとのチキンレース。そして、バズの死。
- ここも、今見返すと、イロイロと瑕疵が見えてしまうが、良しとする。-
・そして、ジムとジュディとプレイトウが警察に追い詰められた、グリニッジ天文台で起こってしまった悲劇。
<劇中では、詳細には描かれないが、ごく普通の少年少女のジムとジュディとプレイトウが追いつめられたのは、彼らの両親(特に父親)が原因ではなかったか!
同じく、娘と息子を持つ男としては、上記感想を抱いてしまった作品である。
それにしても、ジェームズ・ディーンとナタリー・ウッドは、素晴らしき俳優であったのに、早逝が実に惜しまれる。
二人に何があったのか等と、詮索する野暮な事はしないが・・。>
■では、お前は立派な父親かと言われると、全く違う。
特に息子に対しては、”男は負けるな!”等と言う前時代的な接し方をしてきた事には、申し開き様がないが、彼が成人になった際に、親子で酒を呑みながら遅まきながら謝罪した際に、彼は
”うん、父さんからはイロイロと学んだよ、反面教師として・・。”
と言われたが、佳き男に育ってくれた事には、家人が陰ながら支えてくれていた事を含めて、感謝しかない・・、と今作を観て思ってしまいました・・。
ドーソン高校
崖っぷちで車から飛び降りるチキンレース。ディーンの若すぎる死とオーバーラップして、この印象が強く残りすぎるため、後半部分をいつも思い出せないでいた。
ジム、ジュディ、プレイトーの3人それぞれの家族との繋がりが微妙に面白い。ジムの父親はチキンと呼ばれてもしょうがないくらい小心者。ジュディの父親はいかにもアメリカの中流家庭の代表のような厳格さを保っている。プレイトーの両親は離婚・・・彼は自分が家出ばかりしてたことを悔いていた。
ディーンの一目ぼれのような恋の繊細な表情なんかも興味深いが、ミネオの純粋にディーンに惹かれていく過程の表現が秀逸だ。銃を盗んで・・・という件の描写は甘いが、孤独と焦燥を見事に演じている。作品の中でプラネタリウムが非常に重要な位置を占めていて、「地球の破滅は夜明けに訪れる」と言った会話がラストシーンに絡んでいく映像は素晴らしい。
プレイトーの反抗の理由なんてわかりやすいが、その他の不良たちの理由がさっぱりわからないところでタイトルの意味を何とか保っているような・・・
【マクレガーの赤いジャケット】
チキンレースの場面は、もっと長回しの印象があった。
その後に続く、罪を告白しようと逡巡する場面があったからだろうか。
ストーリーとしては、ジェームズ・ディーン演じるジムの家族の親と子、親同士、親と祖父母の価値観の対立と、少年や少女の葛藤・鬱屈とした様を描きながら、アメリカの伝統的な中産階級社会の揺れ動く姿を見つめている作品になっている。
それなりの年齢なのに高校生を演じてるのは今の日本も同じだなとか、もし、これをリメークする場合、警官に撃たれるプレイトーが有色人種だったらだめだろうなとか、余計なことも考えてしまった。
ところで、ジェームズ・ディーンの着ている赤いジャケットは、マクレガーのもので、昔、僕は、ジェームズ・ディーン・ファンの母親に、この復刻版をおねだりをしたことがある。
良いよと言われ、しめしめと思っていたが、レザーはダメと言われ、確か化繊かコットンのになって、少しガッカリしたのを覚えている。
「理由なき反抗」は映画製作当時だけではなく、ファッションは後々の世代まで注目されていたし、チキンランの場面は、大学の授業で映画好きの教授が、囚人のジレンマを説明するときに引用していたので、僕には思い出深い作品だ。
まあ、母親がジェームズ・ディーン・ファンというのが一番大きい気もするが…。
少し無理のあるストーリー展開もあるけど、ジェームズ・ディーンは、やっぱりカッコいいから減点は無しにしたい。
※ 今回のリバイバルで、通しでジェームズ・ディーン作品を3本観たが、分断に揺れ動く今の時代だからこそ面白いのではと考えさらされる映画たちだった。
時代背景
古〜い映画は、時代背景を学んでから観た方が、当時ウケた理由がわかる、ということを、「卒業」「小さな恋のメロディ」を観た際に、学んだ。なので、今回は、けっこう勉強してから、鑑賞。
もともとの原作は医師が書いた心理学の研究書「理由なき反抗 - 犯罪精神病質者の催眠分析」。面白くならないので、結局タイトルだけ残して、書き起こした話とのこと。
ロックン・ロールの時代、"不良" の時代。どこかに属したいと願いながらも、そうするのが怖いという若者の心。「ダーティー・サーティー 30歳を越えた大人は信用できない」という極端な若者中心主義の先駆け。本作の背景にはそうした時代背景がある。
主演したディーンさんは、自動車事故で24歳で死に、そのことで、青春のシンボルとして伝説になった。
反抗する若者たちのアイドルとなるもうひとりのアーティスト、エルヴィス・プレスリーは、この前年に発表した「ザッツ・オール・ライト」の大ヒットにより、一躍世界的大スターへの道を歩み始めた。
本作が公開された1955年とは、アメリカの反抗的な青春時代が始まった年。後を追うように世界中の若者たちが反体制という名の下に暴れ始めるターニング・ポイントになった年。
(以上は下記から引用させていただきました)
「理由なき反抗 Rebel without a couse 」1955年
セットが、「ああ、セットだなぁ」と感じる点など、さすがに古さは感じる。ただ、若者の悩みというか、迷走は昔も今も似たものだ。
おじさんが主演するのが当たり前だったという当時の映画界では、若者達が明らかに主演のこの映画は、さぞかし新鮮に映っただろうな。おかげで、今これだけ多くの青春映画を観られるのかな、と変なところに感謝でした。
満足。
いつの時代も若者の悩みは一緒
お母さんに尻に敷かれるお父さんが恥ずかしくて人からバカにされることが大っ嫌いなジムと、ファザコンなジュディと、金持ちだけど両親がいない愛情に飢えたジョン3人の若者の話。
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かなり古い映画だけど今も昔も若者が考えることは同じ。Netflixの『13の理由』と共通するところが結構ある。特にアメリカはすぐに銃が出てきちゃうのがずっと変わらないんだな。
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私が1番この映画の中でしょーもないと思ったのは、チキンって呼ばれたから挑発に乗ってナイフで喧嘩しちゃうとこ。さらには崖に向かって車を走らせてどっちが先に車から飛び降りちゃうかのチキンレースが始まる。
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男のプライド?そんなの全然いらないし、そういうの逆にかっこ悪い。そこで戦いに挑まない勇気ってのが逆にかっこよかったりするんだよ。ほんとしょーもな。
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赤の服を最初にジュディが着てて、次にジム、最終的にジムの着てる赤ジャケットをジョンに着せたらジョンが死んじゃうのが印象的だったな。
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"臆病者"
J・ディーンのスタイルは、現代にも通用する永遠に憧れる不良の象徴として、輝いている。
赤のナイロン・アンチフリーズにLeeの101z、白TEEにエンジニアブーツって、最高な男が今や最高なヴィンテージを身に纏い、そんなJ・ディーンを見ているだけでも楽しめる。
50年代のアメ車の数々、チョイ役だがD・ホッパーの初々しい演技も要注目。
サル・ミネオが「アウトサイダー」でのラルフ・マッチオみたいで、そんなプレイトウ少年が後半から二人の間に割って入る邪魔者感が気持ち悪く、終盤からイライラさせられる展開で、上着を返せよ!と思わず!?
反抗的な少年の言動を並べただけ
反抗的な少年の言動を並べただけ。最低最悪の内容空っぽの映画。そもそも少年が未成年に見えないほど年をとっている。もっと若い俳優は いなかったのか?
伝説、ジェイムス・ディーンの代表作
実質3作しか出演作がなく、若くしてこの世を去ったジェイムス・ディーン。その美貌と、人気絶頂期に事故で亡くなったことから、かのカート・コバーンやジミ・ヘンドリックスのように、もはや神格化されているといっても良いだろう。
彼の演技力は、当時の若者を非常にリアルに演じている本作を観ればわかる通り、並のものではない。
彼以外でも、本作を期に有名になったLAのグリフィス天文台は、イエスマンやLA LA LANDなどのロケ地にもなり、聖地となっている。
ストーリーのレビューは冗長になるので割愛。今を輝く作品たちに多大なる影響を与えた伝説、一般教養として、是非観てほしい。
不機嫌な青春
過保護だけれど子供と向き合えていない両親。
威厳の無い父親に反感を抱く息子。
思春期の娘との距離感を掴めない父親。不満な娘。
資産はあるが、ネグレクトで病んだ孤独な少年。
少年課の警察官が、こんなに面倒見てくれるのか?というくらい、意外と親身で良い人でした。死人が出ても大して悲しむ様子のないクラスメイト達(^^;)。転校してきて初日のJimが一番責任を感じているのか?!この一日で成長したのか分かりませんが、こんなに立派で勇敢な高校生なら、引越しなんて不要ではないかと思ってしまいました。10代のいわゆる「反抗期」を、当人、両親、第三者の視点から描いていますが、現代ならもう少し違う展開になりそうな気がしました。
James Deanが高校生には見えない(^^;)。しかし、彼のさりげないウィンクの格好良さ!!痺れました。こんなにウィンクの似合う俳優は他におりません。
"La La Land"でhomageとして出て来たthe Griffith Observatory。夢のワルツの舞台でしたけど、本作では宇宙の広大さに比べられてしまう、若者の悩みのちっぽけさの象徴?しかしいつの世もそんなちっぽけな悩みが若者にとっては一大事なのです。自分の世界が全てである時、銀河と人間の悩みを比べること自体ナンセンスなのです。
6本目。今にも通ずる「若者の反抗」
本作品で初めて、ジェームズ・ディーンの演技を見た。
全体的に「若者の反抗」がテーマの作品だったことは言わずもがな。
10代の少年少女たちの心のモヤモヤを、どこに発散すればいいのか分からない様子だった。
理由は自分でも分からない、だけど何かにイライラしてしまう。
そのことを親に話しても理解してくれない。
それどころか、自分の気持ちを理解してくれない親たちに失望し、家に居場所がないという感じ。
だから、仲間たちとつるんだり、危険なことをしようとしたりして、心のモヤモヤを解消しているのだと思った。
「10年後に答えが分かるよ」と親に言われても、「今、教えてよ!今、答えを知りたいの。」という気持ちでいっぱいで、親との気持ちのズレが生じる。
60年くらい前の作品だけど、今の若者、特に思春期の若者の気持ちにも通ずるところがある。
実際、私にも「理由のないイライラ」はたびたびある。
今の若い人が見たら、どう思うんだろうか?どのように感じるだろうか?
本作品で初めて、ジェームズ・ディーンを見たが、
クールだけど優しいところもありそうな男前だなぁと思った。
60年前の女性たちが惚れそうな甘いマスク。
20代の私から見ても、男前な俳優だ。
しかし、本作品の公開前に、ジェームズ・ディーンは亡くなったそうだ。
24歳…。あまりにも早すぎる。
だから余計に「10年後に分かるよ」「今、答えが知りたいよ」という親と息子のやりとりは、胸を締め付けられたような気持ちになった。
ジェームズ・ディーンの映画を観るといつも心が寄り添い感情移入してし...
ジェームズ・ディーンの映画を観るといつも心が寄り添い感情移入してしまう。ひとつひとつの動作に語りかけてくるものがある。それだけ素晴らしい俳優という事なのだろう。本当にクールでカッコよく、誰も真似など出来ない。才能溢れる不世出の俳優のひとりだと思う。
3.6 非常にリアル。一晩で何人も青年が死んでしまうのは少し死にす...
3.6
非常にリアル。一晩で何人も青年が死んでしまうのは少し死にすぎだと思う。
ジェームズ・ディーンの悲しそうな目とか、クールなオーラがとても好き。
チキンレースってお互い向き合って走るのかと思ってたけど、そうじゃないのね。
印象のとのろにあえて単純をいれる。
うまく言えないけど、若者の心情とかを非常にリアルに描けている傑作。
永遠の青春映画。
悲しいけど良かった
赤いジャケットに白いTシャツ、そしてジーンズに身を包んだジェームス・ディーンが映し出された時、作品がキリッと引き締まった。不器用ながらも、ある出来事をきっかけに錯乱してしまった仲間の少年が、銃を発泡してしまった時、銃を見せて欲しいと言い、返す時にさりげなく銃弾を抜いて、それを少年に返す彼の優しさも良かった。反発しながらも最後には、父親と解り合えた瞬間も良かったです。
死にすぎ
大した理由もなく一晩に3人も若者が死んでしまい、しかし誰もその死を大して悼んでもいないところがなんともやりきれない。それより孤独であるとか、父親が情けないなどといったことが大問題のようで、その尺度に釈然としない。
ヒロインも、彼氏が横暴だったら同調して調子に乗るようなタイプで、感じ悪かった。みんな高校生なのに自動車やスクーターを乗り回すようなお坊ちゃんお嬢ちゃんたちで、甘ったれるのもいい加減にして欲しい。警察も迷惑だ。
若くてエネルギーが有り余っているのか、ナイフを用いた喧嘩などで発散せず、何かもっとスポーツなどに打ち込んで欲しい。
人が激しく死ぬ割にけっこう退屈だった。
永遠の青春俳優
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:75点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
両親からの愛情が得られなかったりして関係に悩み、若者らしくそのもやもやとした感情をうまく取り扱えないまま、無鉄砲にどこかにそれをぶつけていく。50年代らしい、麻薬とも犯罪組織とも無縁なとても健全なやり方で非行に走る、傷つきやすい少年少女が描かれる。銃やナイフが使われたりと実は相当な無軌道で危険な話になっているが、現代の水準からするとそれほど印象深い内容というほどではない。このあたりは演出が古いのだろうか。
しかしジェームズ・ディーンの遺作でもあり、彼が煙草に火をつけたりするとやはり画面が引き締まる。反逆の若さを演じて散っていった永遠の青春スターである彼の最後の姿をここで見ておいてもいい。
名作なんだろうけどいまいちつかみどころが…
昔の名作なんだろうけど、見終わった後、「で、結局なんなんだ?」という気持ちになってしまった。奥が深い映画なのかもしれないけど、もう1度見たらこの映画のよさが見えてくるかも?
十代を巧みに捉えた名作
ストーリーのぎこちなさという嫌いはあるものの、ジェームズ・ディーンと言う存在だけがこの作品を名作と言わしめる所以で無い事がよくわかる。
親との価値観の違い、非行への憧れ、仲間という形だけのステータスと浅い友情、愛に飢えた心。
現在にも通ずる"若者の反抗"という一種の永遠普遍のテーマに対して、いや、それだけでなく十代という半人前の繊細な心情の全てに対しての多方面からのアプローチは素晴らしい。
これは誰もが通る、通って来た道だが、立派な大人がこれ程の理解を持って描くのは至難の技だ。
だからこそ、主題を的確に捉えたセリフの数々は深く心に響く。
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