「足元のクローズアップが印象的な映画だった.おそらく意味はあるんだろ...」理由なき反抗 しょうけらさんの映画レビュー(感想・評価)
足元のクローズアップが印象的な映画だった.おそらく意味はあるんだろ...
足元のクローズアップが印象的な映画だった.おそらく意味はあるんだろうけれど,すんなりとは理解できない.不良少年少女たちとの学校での出会いは彼らの足のクローズアップから始まったし,プラトーが眠っているときには不揃いの靴下の色があった.そして彼が倒れた後にも脱げた靴と青色の靴下が妙に浮いていたのを覚えている.精神状態と関係しているとは思うんだけれど,それをはっきりと説明できないなあ.
作品それ自体が描いているのは,親というのは以下に無力であるかという事だと勝手に思った.主人公もヒロインもプラトーも,経済力には恵まれているけれど,何の行動もできない親と,年齢とともに変わっていく周囲との関係について困惑するところから始まったんだろうか.そして,さんざん親の無力を告発した後に,今度は自分たちが親の役割を果たすことになる.若さゆえの行動力ゆえにそれなりに解決に近づくのだけれど,結局むなしく終わってしまい.そして最後のシーンで親と子の役割が引き継がれてフラクタルに再構成されていく様を暗示しているように感じた.特に何の救済もなかったけれど,そこがむしろ良かったのではないかと思う.結局,どの家庭の親子も同じ悩みに苦しんで,10年後にはその時の感情を忘れて再演するのだ.
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