「おつむもリトルだなぁ。」リトル・マーメイド(1989) movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
おつむもリトルだなぁ。
うーん、どうしても昔から苦手です、アリエル。
なーぜフランダーを危険に晒す?
大切な事も含めて、人の話を全然聞かない。
周りを巻き込む迷惑に気が付かず、自分中心。
助けられて当然のような表情。
なんなんだこの子。アリエナイ。
歌が上手くて泳ぎが得意だけれど、
人間界に来たら人魚に憧れそう。
タコは一応契約を交わしている。
タコが焦って悪女に化けてくれたから成立している話で、アリエルは約束を守らない。
そんなアリエルを守るために娘同様簡単にサインする、父親の国王トリトン。
タコに頼まずとも、トリシュートラさえあれば、人間にはなれたのだ。
泣けるのは、父親トリトンが末娘アリエルの本気を見て、ヒレを足にし人間界に見送るシーン。
アリエルはタコに頼んだ時には裸で海からほっぽり出されていたが、トリトンは美しい水色のドレスで娘を送り出す。親心に泣ける。魚を食べる人間の元に嫁入りさせるだなんて。心配な事だらけだろうに、アリエルに、可愛い子には旅をさせる覚悟をする。
フランダーとセバスチャンは気の毒だわ。
振り回されて危ない思いもたっくさん。
国王の娘のアリエルも、人間界の王子エリックも、
王室のつまらなさを知っている。
海を出たり、船旅に出ようと思うほどに。
ジャスミンも王室で退屈していた。
白雪姫もオーロラ姫もラプンツェルも、王室で良い思いはしていない。
なのにわざわざ夢見て嫁ぐシンデレラ。
父親に止められたのにお屋敷で野獣に恋し、実は野獣が王子でたまたまプリンセスになるベル。
どうしてみんな、綺麗だけど自由のないプリンセスに憧れるのでしょう?
そこそこの容姿でも、仕事をして自由に暮らせる方が幸せでは?
そう考えられる思考を持てることこそ、女性の人生が、結婚相手次第で決まってしまう束縛から抜け出せた証拠なのかな。
誰しも結婚したって自由はないなら、お金に苦労しないイケメンプリンスの妻の方が良いと言う事なのだろう。
セバスチャンが最後に話すように、
子供には自由〜な生き方を選ばせたいものですな。
そのための判断力や考える力、実現力を教えるのが親の役目なのですな。縛るのではなく。
タコは時代より早くに意志や思考力、頭を使う力を持ち過ぎてしまったのかもしれない。
そのため疎まれた女性だったのかもしれない。
悪意は良くないが。
タコに戻って甲板を匍匐前進するシーン、強烈!
負けじとエリックも不死身!
ウツボを殺めたアリエルと、タコを殺めたエリックの新婚生活スタート。
歯なしのシェフが作ってくれる魚料理甲殻類料理を食べながら。
なんでしょうね、怖いわ。