ラ・スクムーンのレビュー・感想・評価
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ベルモンド・トマトケチャップ
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原作・監督のジョゼ・ジョヴァンニ自身が正真正銘のならず者だったので、勝手知ったる世界を描いていることになる。この作品も刑務所で知り合ったモデルとなる人物がいたらしい。
フィルム・ノワールは好きなジャンルだが、ジャン=ピエール・メルヴィルのような品格がなく、大味だ。ギャングとの攻防もちぐはぐで、さして見せ場がないし、盛り上がりに欠ける。途中からは刑務所ものになってしまい、さらには「ヒトラーの忘れもの」みたいな展開になる。血の色の赤が不自然なのも気になった。
クラウディア・カルディナーレは「大盗賊」の時の方が美しかった。
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一旦、悪の道に入ったら抜けられないという虚しい世界
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ボスに騙されて、無実の罪で懲役20年を食らったグザビエ。なにしろ、裁判の直前に証人である娼婦が殺されたのだ。自白すれば刑が軽くなるなどと甘い言葉にも誘われた。
長身の黒人2人組を殺して自ら捕まるロベルト。刑務所内であれこれ脱出の計画を立てるが、そのうちドイツ軍との交戦状態になったパリ。希望の光だったオルガン弾きも殺されてしまい、志願して恩赦という道も絶たれたが、地雷撤去作業に志願した二人。グザビエは左腕を失ったが、無事生きて出所する。復讐相手に無理矢理証書を書かせて土地と店を手にいれ、新天地で足を洗おうとするロベルトだったが、またしても抗争。グザビエは殺されてしまい、希望もなくしてしまった。
一旦、悪の道に入ったら抜けられない。虚しい世界だ・・・
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