「退屈、難解な紙芝居」ラ・ジュテ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
退屈、難解な紙芝居
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タイトルのLa Jetéeは直訳すれば桟橋ですが空港の送迎デッキを指しているようです、主人公の少年がある日、送迎デッキで目撃した殺人事件が衝撃の結末に結びつくことからタイトルになったのでしょう、このプロットは後に「12モンキーズ(1995)」でも再出されています。
本作のユニークなのは動画では無くモノクロ写真にナレーションをつけて進行する紙芝居的手法で作られている点でしょう。ワンシーンだけ女性が微笑む動画がありました、監督の遊び心なのか静止画での伝えられるニュアンスの限界を感じたのかは解りません。
写真ベースとは奇抜な試みと思いますが第三次大戦を跨いでタイムリープするSFものですが1958年当時ではVFXも無いので静止画に逃げる方が安直という邪推もよぎります。
多種多様な動物のはく製のいる博物館のシーンが長いですが、動物なら写真でも興味を繋ぎとめられるとの思惑でしょうかね。動物園では動物が動き回っていますから写真表現に適したはく製としたのでしょうが何が映像にふさわしいか色々考えていたのですね。
まあ、後に大島渚監督らにも影響を与えたフォトロマン手法と言う映画史の中での話題作なので観てみましたが短編でも退屈、難解な紙芝居でした。
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