「ヒリっと痛い青春映画」ラウンダーズ 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒリっと痛い青春映画
クリックして本文を読む
この作品、青春映画ってジャンルに入るのだろうか。
ストーリーは全然違うけど北野武「キッズ・リターン」のヒリっとする痛さと似ている。
この映画観れて良かったと思う。
しがない賭事師役のジョン・タトゥーロがイイ。
格好良く勝つ訳でもなく、生活のために淡々とポーカーをする中年男。
若い者にとっては憧れをいだくような存在ではない。むしろ格好悪い存在。
それでも、プロとしてやってきた矜持を見せるシーンがイイ。
格好悪くても生き延びることが大人なんだっていう事を、夢見る若者に見せる所がイイ。
若者(マット・デイモン)を見守るマーティン・ランドーやファムケ・ヤンセンがイイ。
特にファムケ・ヤンセンは場末の疲れた年上の女をやらせたら右に出る者がいないんじゃないかというぐらいイイ。
そして友人役のエドワード・ノートンがイイ。
借金に追われてどうしようもない男。一人軌道に乗りかけたマット・デイモンを引きづりこもうとする男。
この破れかぶれ感がイイ。夜明けが来なそうな感じがイイ。アメリカ版「麻雀放浪記」的な所がイイ。
希望と絶望が混ざったこの感じ、やっぱり青春映画なんだろうなあ。
コメントする