ライフ・イズ・ビューティフルのレビュー・感想・評価
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嘘から生まれる本当を。
いつだって全力で生きたこの男は、彼女を手にするためなら手段を選ばない。虚勢、見栄、それらを現実にしていく。どんな時でも、彼女の目の前に現れる姿は、いつだって変わらない。
おバカで、ださくて、笑えて、彼女を振り向かせることしか考えていない。一見それは、自分勝手で、相手のことを考えない言動かもしれない。ただその、必死さと、変わらなさが彼女を振り向かせたんだろう。運命を引き寄せる男だった。
後半、一変する展開。嘘をついてでも守りたかった真実。前半の彼女を手に入れるためなら手段を選ばないという自分勝手さを踏まえると、後半は、嘘を含めたすべての言動が、「息子のため」という構図になっている。
自分のためだけに生きていた前半と息子や妻のためだけに生きている後半。守りたいもの、息子や妻への愛のためなら、どんな嘘もついてやろう。それこそ、手段は選ばない。その大義のもと、自分の命さえも二の次にする。
本物の男。不思議なパワーを発揮する。作り話、嘘で固められたはずなのに、すべてを現実にする。1番根元にあったのは、息子への愛、何にも代え難い真実の愛。だから、嘘から生まれた現実は真実となったのだ。
後半〜ラストの疾走感
前半はあまり乗れなかった。むしろ主人公に感情移入できずその自分勝手さに若干の苛立ちも感じた。
しかし後半で話が一変すると、前半の描いた主人公のキャラクターの見方が一気に変わってみえる。私たちが映画を見るように辛いときこそ喜劇が必要なのだと、彼は教えてくれる。どす黒いテーマを扱いながらも必要以上に語らないストーリーテリングもよかった。
観て良かった
こういう映画はあんまり観ないが、観て本当に良かった。
前半の明るさから一転した後半の暗さ。絶望の中でも希望を持ち続ける主人公に心を打たれた。
涙あり、笑いありの名作。
今まで観た映画ではなかった感動を味わうことが出来た。
愛し愛され生きる
解説不要の名作である。
最後まで夫と息子の近くに居続けた妻、涙一滴流さず辛い苦役をも笑って乗り越えた夫、そしてその2人が何に代えても守りたかった愛すべき息子。
前半の明るいコメディがあったからこそラストシーンでグッとくる。
奇跡というのは、愛し愛される者の下に起こるのである。
●こんな風に生きたいもんだ。
まず音楽がステキ。イタリアらしいゆったり感というか。
グイドのユーモアにマッチして楽しい気持ちになる。
そして嫁と息子のお口あんぐり顔が好きだ。しゃっくりと一緒に遺伝したのね。
静かに忍び寄る戦争の足音。変わらず楽しく生きるクイド。
作品の根底に流れるのは、変わらぬ家族愛だ。
こんなステキなオヤジ、人に自慢したくなるよね。
人生は美しい。言い得て妙。
十数年ぶりに午前10時の映画祭で再見。 最初に見た時はウンザリした...
十数年ぶりに午前10時の映画祭で再見。
最初に見た時はウンザリした前半のパートが、結末を知ってから見ると必要なんだという事がよく分かりました。
リアリティは無いし、悲しい話ではありますが、最後のジョズエのセリフで全てが救われて感動出来る。
やっぱり名作でした。
素晴らしかった
それこそ公開当時にレンタルビデオで見て、2回目。大まかにしか覚えていなかったのでスクリーンで改めて大感動してボロ泣きした。見終わって席を立って後ろを振り返るとお客さんがみんな涙をぬぐっていた。
演説の通訳の場面が最高に面白くて泣ける。
荒唐無稽なところはなくはないけどそれを有耶無耶にするほどの泣かせ力があるので気にならなかった。ただ、自分は子どもがいていいけど、他の子どもと引き離されたおじさんたちは余計つらいのではないだろうか。
最後は、収容所から出なくてそのままベッドでこそこそしていたら死なずに済んだのではないだろうか。
名画って こんな
全てが古い ギャグも フィルムの色も…懐古趣味かと思いきや いつの間にか
引き込まれ 後半からは涙ボロボロでした
館内にもすすり泣きの音が…
あー昔の名画ってこうだったなあと 思い知らされる。それが 新鮮な感動
最近見た ララランドも昔のミュージカル リメイクだが 完全にアップデートされているが これは完全に古き良きイタリア映画
改めて 古い名画を見てみようという気になる
しかし、顔見知りのドイツ医師のあの恐ろしい程の頓珍漢ぶりは顔つきからまさにイカレていて リアル過ぎて怖かった。
こんな愛情に包まれたなら、どんなに辛くても人生は美しい
午前十時の映画祭にて鑑賞。前半は戦争の影を感じつつも、主人公が運命の女性と結ばれるまでをコミカルに描く。伏線や演出は小気味よく思わず笑みがこぼれる。ユダヤ人の強制連行が始まってからも主人公のスタンスは変わらず、収容所においても、息子、妻にユーモア溢れた愛情を注ぎ続ける姿、また、それだからこそホロコーストの悲惨な運命の落差に、人間の営み戦争は一体何なのかと疑問を抱かざるを得ない。主人公の過酷な運命をひょうひょうと受け流し、息子にゲームだと言ってみせるひょうきんさの裏に隠された強さ、利発で素直な息子のかわいらしさ、そして戦争に翻弄された家族の運命に心揺さぶられた。この作品を好きな映画に挙げる人は多いようだが、まさに納得の完成度。
認識を自分色に染め上げる男
主人公が魅力的。童話のように恋に落ち、正面から愛を伝え、心から人生を楽しむ男。人生を自分色に染め上げる魅力を前半で提示。愛する妻子のため、次に彼は強制収容所を自分色に染める。現実をどう認識するかで楽しくも苦しくもなるという話。視聴前は後半部分だけで全編作る映画のイメージだったので、正直前半部分が退屈だった。
一番の名シーン
戦争の悲惨さを全面に押し出してそれを売りにしてる映画ではない。
けれど、戦時下でのグイドの生き様には何度も心を抉られた。特にラストの兵隊歩きのシーンでは、グイドの息子に対する愛の大きさに涙が止まらなかった。
グイドは希望をいつも持っている人物だった。
2回目ですが、以前ほどの感動は・・・
最近2回目を観たんですが、以前ほどの感動がありませんでした。(1回目は二十歳くらいの時に)
ホワイトレイを貫き通す父親のキャラクターはいいんですし、周囲が子どものために動くようになる流れは好きなんですが・・・。
ユダヤ人収容の歴史自体をエッセンスにする必要があるのでしょうか。
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