ライフ・イズ・ビューティフルのレビュー・感想・評価
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家族、子供を守る人生の美しさを描いた映画
アカデミー賞のスピーチ
人生が美しいのはあなたのお陰
愛する我が子を護る為、嘘にウソを重ね続ける父親の決意と覚悟。
熱いのに、溢れ出る悲壮感。
奇跡が起きてもあなたがいないのなら、その軌跡に意味は在ったのか?
在るに決まっている!
愛する者の明日を紡ぐ!繋ぐ!命を賭したとしても。
こんな父親になりたかった
主人公が持ち前のユーモアで自分の奥さんや子供を笑わせれば笑わせるほど、(このまま何事もなく映画が終わってくれ。頼むから早く)と願ってしまった。
それほど僕は主人公や彼が大切にしているものに感情移入してしまったわけだが、無情にも彼は映画の終盤で射殺されてしまった。
射殺される直前においても、彼は自分の息子を安心させようとおチョケて歩くシーンは胸熱だった。
チャップリン
ラストが本当に惜しい
前後半での明暗展開に魅せられました。
やはりコメディ ラストは落語みたいな見事なオチ でもそこで止まらなくなるのは笑いではなく涙
「人間には、6つの役に立つものがある。そのうち3つは自分ではコントロールできないが、残りの3つは自分の力で制御できる。前者が目、耳、鼻で、後者が口、手、足である」
ユダヤ教の聖典『タルムード』には上のような文言があるそうです。この物語の主人公であるユダヤ系イタリア人のグイド(演: ロベルト•ベニーニ)はこの6つの役に立つものを常にフル活用しています。すなわち、まずは前者の3つで周囲の情報をかき集めます。そして、それに応じて機転をきかせ、制御できる後者3つを使って発言し、行動します。まさに「口八丁手八丁」といった感じで効果は絶大です。運命的な出会いをしたドーラ(演: ニコレッタ•タブレッキ)と恋に落ちて妻に娶るときも、連行された強制収容所で幼い息子のジョズエ(演: ジョルジオ•カンタニーニ)を守り抜くときも。
日本語の口八丁手八丁にはなんとなく軽薄な響きがありますが、彼の場合にはそれが人生の真剣な生き方そのものです。同じくタルムードには次のような言葉があるようです。
「舌の先に幸せがある」
おお、察しの文化や腹芸がハバをきかせる我々日本人には想像できない人生訓ですが、彼のマシンガン•トークの先には幸せがあったのですね。
そして、この物語にぴったりだと思われる文言をタルムードに見つけました。
「最悪のことが最良のことだと、信じなければならない」
この応用篇みたいなユダヤ人の人生訓に「ハラが減ったら歌え、悲しかったら笑え」というのがあるそうです。絶望の淵にいながらも明るく陽気に振る舞い、幼い息子のジョズエについた優しい嘘の数々…… そこには千点満点達成のとんでもない賞品が待っていました。でも、賞品を手にしたジョズエの姿をグイドは6つの役に立つものの内の前者3つを使って確認することはできませんでした。
美しい人生って本当にあるんですね。
ロベルト・ベニーニ
グイドのしつこいくらいのアプローチにドーラが惹かれていくように、観ているこちらもロベルト・ベニーニのしつこい笑いにいつしか引き込まれてしまう。(最初はいやだったのに)
微笑ましい夫婦愛、親子愛に引き込まれたところで、一気に抗えない悲劇に。
子どもを怖がらせないように嘘をつき続ける、収容所でそんなに上手くいかないとはわかっていても、ロベルト・ベニーニのムービー・マジックに魅せられる。
泣かせにこないから泣かされる。
放送と音楽を使って生きていることをドーラに知らせるところは泣けました。
帽子、なぞなぞ、戦車、巧みな脚本
あっ、えっ、見せない。日本映画のようにダラダラとしたエピローグなし。潔い演出。
ロベルト・ベニーニのアカデミー賞受賞も納得。
授賞式で椅子に乗って立ち上がっていたロベルト・ベニーニの喜びようが忘れられない。
ライフ・イズ・ビューティフル!
グイドの不注意行動が気になりすぎて共感できなかった
(一度別内容でコメントを書いていたのですが、本作品を再度鑑賞し直し、コメント内容・評価を改めました)
2025年のリバイバル上映で初鑑賞。
グイドが通信室に忍び込んで、妻のドーラを勇気づける放送をするところが気になりすぎます。恐らくは、映画の鑑賞者に感動を与えるシーンとして作られたものだとは想像しますが、私にとっては感動とは真逆で、極めて不注意な行動にしか見えませんでした。
というのも、看守たちに目をつけられて、グイドはもちろんのこと、彼の息子のジョズエも、彼らのいる8号棟の同室の人々も、命を奪われてしまいかねない大変不注意な行動だと思うからです。彼の妻ドーラに宛てたメッセージだということも特定されてしまい、ドーラの命までも危うくしてしまう振る舞いではないでしょうか。
ドーラはグイドのメッセージを聞いて、幸せそうな表情をしていましたが、幸せどころか命の危険を感じて青ざめてしまうような緊急事態発生の場面であったと思うのですが。
看守たちの方も、こんなことをした犯人は誰だと探しに来ないのも腑に落ちないです。これでお咎めなしになってしまう程度の監視の厳しさ(緩さ)なのであれば、グイドも悲しい運命をたどらす、アメリカ軍が来る前にうまく収容所から逃げることができていたかもしれなく。この作品の素晴らしく微妙な設定をぶち壊しにしてしまうくらいの残念なシーンに感じてしまいました。
(グイドの仕業だと判明して捕まってしまい、拷問されてひどいけがを負わされてしまったが、運良くなんとか命は無事に戻ってきた、というようなシーンでもあれば全然違ったと思うのですが)
その結果、通信室侵入事件の後のグイドの奮闘もすべて、「いやそんな策を巡らす前に、残念ながらあなたは通信室での行動によって既に命を落としていたよ」と、共感しがたく見えてしまい、私にとってはこれぞ名作、とまでは感じられないままとなってしまいました。
楽しく哀しく幸せで怖くて温かく切ない
無口なイタリア人に会いたい
久々に観て笑って泣いてしんみりして
アウシュビッツ?
題名に惹かれて観てきました。
新しい映画と思って観てましたが、観終わってレビューをよんだところ、二十数年前の映画でした。
どおりで内容というか情報が旧く感じました。
あと、少々辻褄が合わなかったりして。
アレッツォに行ってしまいました
人の親として
楽天的なイタリアの雰囲気の中で進行する物語、しかし当初からファシスト的敬礼や黒シャツ隊など時代の不穏なアイテムが登場します。陽気な雰囲気のまま結婚、子供の誕生と進みますが気づけば周りはドイツ軍だらけ、主人公たちも強制収容所へ連行。ここで物語の核心となる嘘を主人公は子供につき続けるわけですが、個人的には実際のドイツ軍はここまで甘くはないだろうと思わせるシーンが多く、ちょっと作品に入り込めませんでした。
しかし、引き続き子供にうそをつくシーンで、「人を薪のように焼くなんてことはありえないだろう?」というセリフは現実に対する強烈な皮肉に聞こえました。最後まで子供に悲しい思いはさせまいとする姿は、人の親ならばそうだろうと納得です。
父親の姿に貫かれる
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