ライトスタッフのレビュー・感想・評価
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実際の宇宙飛行士たちも魅了した
実話をもとにしたストーリー。
有人宇宙飛行計画、マーキュリーで旅立った宇宙飛行士たちの物語。
「THE MOON」でインタビューに答えていた、月に行った宇宙飛行士が子どものころに‘ライトスタッフ’で夢中になったものさ…と言ってたので早速チェックです。
全くの未知のことなせいなのか楽天主義なのか、計画が失敗して死ぬかもしれないということからの悲壮な覚悟。なんてのはほとんどありません。あるいは困難を苦にせず乗り越えることができるもの=ライトスタッフ(正しい資質)ともいえるのかもしれない。
平行して空軍のトップパイロットの物語も。彼は実力がありながら大卒でないせいで候補から外されてしまった。これは運やチャンスをつかむかどうかもライトスタッフに関わるんだ、ということなのかな?
ともかく宇宙でも空でも限界へ挑戦していく男たちはかっこいいです。
丹念に追ってるせいで、ちと長い。
宇宙競争は、血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ…。 映画で学ぼう宇宙開発史。
米国初の有人宇宙飛行計画、通称「マーキュリー計画」に参加した7人の宇宙飛行士たちと、最速のテストパイロットであるチャック・イェーガーの姿を通して、パイロットの持つ「正しい資質」を描き出す宇宙開発史劇。
7人の宇宙飛行士=「マーキュリー・セブン」のリーダー、ジョン・グレンを演じるのは『クリープショー』の、名優エド・ハリス。
宇宙飛行士をリクルートするNASAのエージェントの一人を演じているのは『狼よさらば』『アニー・ホール』のジェフ・ゴールドブラム。
第56回 アカデミー賞において、編集賞/作曲賞/音響賞/音響編集賞を受賞!✨✨✨
第27回 ブルーリボン賞において、外国映画賞を受賞!
1957年、ロシアは世界初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げに成功。アメリカは「やべえよやべえよ…。宇宙から核の雨が降り注いじゃうよ…。」とビビり散らかした。これが俗に言う「スプートニク・ショック」。
米は露に対抗する為、宇宙開発を急ぐ。1958年に航空宇宙局(NASA)を設立し、世界初の有人宇宙飛行を目指した。58年〜63年に行われたこの宇宙開発計画こそが「マーキュリー計画」。これがその後数々の技術革新を起こした「ジェミニ計画」、そして世界初の月面着陸を達成した「アポロ計画」へと繋がっていく訳ですな🤔
本作はこのマーキュリー計画に参加した米国初の宇宙飛行士たち「マーキュリー・セブン」の物語。
それと並行して、世界で初めて音速を超えた人間、チャック・イェーガーの物語を描くことにより、真のパイロットのみが持つという「正しい資質」とは何かということを観客に提示する。…チャック・イェーガーって、名前カッコよすぎやろ〜!
上手いのはこの「正しい資質」が何なのかというのを、セリフなどで一切説明しないこと。勇気や使命感といったものを超えた、軽々しく言語化してはならないものを、セリフではなくキャラクターの行動や表情で観客に伝えきっている。
「正しい資質」に溢れるパイロットたちの姿は皆魅力的だが、特に好きなのはマーキュリー・セブンのリーダー、ジョン・グレン!「副大統領だろうが、キミが会いたくないのなら会う必要はない」と奥さんに告げる場面は、思い出すだけで目頭が熱くなります😢
鑑賞前のイメージでは、『トップガン』(1986)のようにU・S・A!U・S ・ A!的なノリの良い米国讃歌かと思っていましたが、実際はそれとは真逆。米ソ間の宇宙開発競争がいかにパイロットたちの誇りや尊敬、そして何より命を軽視していたのかがたっぷりコッテリと描かれる。
意地になって無謀な計画を進める政治家や、ただただ猿のように騒ぎ立てるマスコミの姿を露悪的に映し出し、それらとただのマスコットであることを自覚しながらも粛々と命懸けのミッションに取り組むアストロノーツたちの姿とを対比させることで、「正しい資質」とは何かを浮き彫りにする。非常にウェルメイドな作劇だと思います。
ランタイムは何と脅威の190分オーバー!
あまりにも長すぎるということで日本公開時は160分にまでカットされたらしいがそれでも長いよね💦
何たって、DVDがアナログレコードみたいに両面仕様ですからね。こんなん初めて見た。
3時間以上の映画って個人的にはNGなんだけど、この映画に関しては、まぁこのくらいのランタイムは必要だよね〜、という感じがしてあまり気にならなかった。
むしろ、アメリカ宇宙開発の黎明期をよくぞ3時間でまとめたなと拍手したいところであります👏
とはいえ、バカ長いランタイムの上、派手さのカケラもない作風なので流石にダレる。宇宙開発史に興味のない自分のような人間にとっては、ぶっちゃけ退屈な映画である。
あと、チャック・イェーガーのパートが気になる…。
マッハ1超えを目指すイェーガーの勇姿から映画が始まるので、もっと彼が映画の中心になっていくのかと思いきや、実際はかなりの脇役。
マスコットであることを自覚しつつ時代の寵児となるアストロノーツと、誰からも見向きもされなくとも最速最高度を目指し続ける戦闘機乗り。この対称的な二者の姿から「正しい資質」とは何なのかを読み解かせる、という意図は分かるし、この映画からチャック・イェーガーを抜いたら味気ないものになっちゃうというのもわかる。でも、それならもう少し出番を増やすとか、彼のエピソードに厚みを持たせるとか、傲岸不遜な青年ゴードンとのやり取りを追加するとか、もう一手何かが欲しかった。イェーガーがちょい映画から浮いちゃってるのよね😮💨
それと野暮なツッコミをしちゃうと、出撃許可のないままテスト機を発進させて、あまつさえそれをぶっ壊しちゃうというのは「正しい資質」といえるのだろうか…?
面白かったかつまらなかったかは置いといて、映画史的に有名な作品だし、宇宙開発史も学べたしで、観て損は無かったとは思う。
アポロ計画を描いたデイミアン・チャゼル監督の『ファースト・マン』(2018)とセットで観るとより楽しめるかも。ガスとかイェーガーも出てくるしね。
余談だが、『トップガン マーヴェリック』(2022)の冒頭シーンはまんまこの映画のパロディだったということが発覚!『トップガン』にお偉いさんとしてエド・ハリスが出演していたのはそういうことだったのね。噂には聞いていたけどほんとにそのまんまで笑っちゃったよ🤣
ということで、宇宙ファンや『トップガン』ファンにはオススメな一作であります。
うーん。。
いまいちだった。最も速い男・戦闘機テストパイロットのサム・シェパードを描くパート、エド・ハリスらマーキュリー計画の七人の宇宙飛行士を描くパートの2つが進行していく。片や地上で戦闘機の限界をはかり続け、片やアメリカ国民の期待を一心に背負い、未知なる宇宙ヘ挑戦している。双方命掛けで、その妻たちの葛藤も描かれている。宇宙飛行士七人は皆仲良く、互いをリスペクトしており、ここでも政府、事務方と現場の対立もあった。しかし、長いし、役者の台詞ではっきり分からせるというより、役者の表情でわかってと言う様な演出な感じがして、面白味には欠けた。エドもデニスも若かった〜。
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