劇場公開日 1984年9月8日

「ライトスタッフというタイトルに考えさせられる傑作ドラマ!!」ライトスタッフ Jettさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ライトスタッフというタイトルに考えさせられる傑作ドラマ!!

2023年2月14日
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アメリカとソ連の宇宙開発競争が激化する'40~'50年代を背景にアメリカ空軍の戦闘機開発に従事したテストパイロットと有人宇宙飛行計画"マーキュリー計画"に従事した、7人の宇宙飛行士の生きざまを描く実話ベースで見応え満点の傑作ドラマです

名優達の演技は当たり前のこと、全編に渡っての映像・構図が素晴らしい
前半に描かれるサム・シェパードさん演じるチャックイエーガーが戦闘機でマッハを越えていくところは腹の底までずっしりと響く重低音、そして耳をつんざく戦闘機のド迫力映像ですごいです
昨年 多くの人が「トップガン:マーヴェリック」の戦闘機でのライブ映像に驚き感動したのが記憶に新しいですが、40年ぐらい前の作品でひけをとらない迫力が味わえるところが感動ものです
だからトム・クルーズさんもライブにこだわったんだなと納得しました

さらに音楽もすごく良くて印象的
作曲は「ロッキー」シリーズで映画史上に残る名曲を残すビル・コンティさんのもの、全編に渡って心に染み入るいい音楽が流れます

"ライトスタッフ"、日本語で言うと"正しい資質"や"適任"という意味ですが、劇中 以下に記するいろんな人々が登場しこのタイトルの意味を考えさせられました
・チャック・イェーガーは人類初の音速に達した優秀なテストパイロットなのに大卒じゃないというだけで宇宙飛行士の候補にもならなかった、って正しい判断?
・宇宙飛行士の旦那が命を懸け生還したのに、大統領との慰労ディナーに招待されないことを旦那に当たり散らす嫁
・副大統領と言えば誰もが言うことを聞いてくれると勘違いしているオジサン

パイロットや宇宙飛行士だけでなく、様々な意味での"資質"を問う、何度観てもいい、お気に入りの名作です

Jett