「「ドリーム」と併せて観ておきたい一本!」ライトスタッフ ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
「ドリーム」と併せて観ておきたい一本!
完全版だと200分近い上映時間となるこの歴史的な偉業を描いた超大作。単なるアメリカ万歳ではなく、人類初の宇宙飛行士となるべくしのぎを削った7人の姿を描くと同時に、冒頭やクライマックスのかなりの部分を“そこには加わらなかったもう一人の男”を描き出すために力を注ぐ。宇宙ではなく、あくまで地球上で音速の壁に挑戦し続ける彼、イエガーの存在感が、何か言いようのない余韻を残し、本作を唯一無二のものへと至らしめているのは言うまでもない。この部分に香る、”最後のカウボーイ”ともいうべき郷愁は、本作が伝統的なアメリカ映画の系譜を継ぐものであることの証でもある思う。
ちなみにこの宇宙開発の歴史の流れはちょうど『ドリーム』とも重なるし、“これまで陽の目を浴びなかった者たち”に光をあてるというテーマ性も共通するものがある。両作を併せて観ることで、この時代をめぐる光と影を多角的に深く理解することにつながるはずだ。
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