ウェディング・バンケットのレビュー・感想・評価
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アン・リー監督とラン・シャンによる父親三部作二作目
劇場公開時に…観てた…はず。たぶん。
ラン・シャンさま〜。
重くなりそうな要素が多いのにユーモアで包んで辛くならない。考え方の違いを乗り越えたなら、きっともっと良い関係が作れると思いたい。
公開当時に観たかったかも
記憶があやふやですがこの映画、賞もらいませんでしたっけ?アカデミーの。
違ったかな?
公開当時に観れていたならもっと感想が違ったように思います。15年前ですよね。
単に私の認識が遅かっただけかもしれないのですが、現在だと比較的同性愛者は
認知されているので公開当時と今観るのだと感覚がズレがありそう。
台湾式の慣習にほおーと思う。この映画はドラマティックじゃないけど皆がみな幸せになりたいし相手が幸せになることを願っている。
それさえできたらみんな家族になっちゃっていいじゃん♪
嘘から出たまこと(真実)
四年前に同じ劇場で観ている。そのことを忘れているが、映画の中身は忘れていない。アン・リーの作品にはそれだけの力がある。
台湾出身のゲイの青年が、そのことを両親に知られたくはないということで、中国出身の女性との偽装結婚をでっち上げる。
嘘で塗りかためられた息子の生活だが、息子の結婚を祝福する思いが溢れる両親。異国の習慣に戸惑い、落胆しながらも、息子を案じ、かつその成長した姿を頼もしく感じている姿は、洋の東西を問わず、時代を超えた老親の心境であろう。
ほんの束の間の偽りのはずが、いろいろな想定外の出来事の積み重さなりによって、人生や家族の本当の姿を浮き彫りにしていく。
本当の自分を知って貰いたい気持ちに気付く息子。息子の本当の姿に気付く父親。この二人がそのことを互いに告げ合うことはない。
何も言わず、よく理解し、深く受け止めてくれる父親に目頭が熱くなる。空港で別れる親子の姿に、自分の父のことを重ねない観客はいまい。
中国語圏にはあるのだろうか。「嘘から出たまこと」という言葉が。
よかった
ゲイに対してはそれほど興味はなく、世界観に入っていけなかったらどうしようと思ったのだが、見始めたらそれほど興味のない話なのに面白いのでぐいぐいと引き込まれて最後まで一気に見た。『ブロークバック・マウンテン』もそんな感じだった。
白人の恋人の方が女っぽいところがまず面白かった。彼はすごくできた世話女房みたいなのに、時折切れるのでそれはそれで怖いタイプだった。
偽装結婚相手の彼女はストレートに怒りっぽく、自分が悪くて謝っていても切れるタイプ。
主人公は主人公で嫉妬して感じ悪くしているにもかかわらず、4人に気を使わないといけなくてもう耐えられないと言い出す。
そういった人間関係をみるにつけ、もうちょっと距離を置いて上辺だけでも感じよくして接すればいいのにと思うのだが、それはそれで寂しいと漏らすので、実際当事者でないと分からない感覚と言うものはあるのかなと思う。
中絶だけはしないで欲しいと声が出るほど嫌だったので、思いとどまってくれて本当によかった。これからはお互いの距離感を尊重して子供も含めて4人で仲良く暮らして欲しい。一番いい親になりそうなのは血のつながりのない白人のサイモンだと思う。彼は子供が生めないので、彼にとって一番幸福な結末だったのではないだろうか。
両親はいくらなんでも3週間は滞在しすぎだ。お金はたくさんあげていたけど、どんなに仲が良くても持たないと思う。
アン・リーの家族三部作。
エリートコースまっしぐら、非の打ちどころのないと思われた自慢の息子がまさかのゲイ。
両親を気遣う息子、その彼を気遣うパートナー、カモフラージュで偽装結婚する女、偽装結婚とは知らず大喜びする両親。
おのおのの複雑な思いがからみにからむが、見事に最後は(ある意味)ハッピーエンド。
お母さん+2人のお父さんが育てる子供がこれからどうなるかなんてわからないけど…このおさめ方は見事。
何も知らないのは父親だけかと思いきや、実は父親が一番すべてを冷静に見ていた、という点も、父親のどっしりした存在が気持ちがよかった。
家族の行方。
同性愛、親子、男と女、台湾と大陸、永住権、言語、…。
様々な葛藤に物語が重くなりそうな処も、笑いを巧く織り込んでいて、全く飽きませんでした。
家族の在り方、ほろ苦くもその多様性を肯定していく作品のスタンス、好きです。
威威の"解放"、含意あってイイ。
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