「君がいれば」モーリス あげはさんの映画レビュー(感想・評価)
君がいれば
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終盤にモーリスが言ったセリフが全てのような気がしました。
たとえ、罪になろうと、地位や名誉を失おうと、
愛する人が隣にいることが何よりも幸せなことなのでは?
モーリスとアレックは全てをかなぐり捨て、それを貫いたところが素晴らしかった。
あの後に、同性愛が罪にならなかったフランスやイタリアにでも行ったのかもしれませんね。
一方で、クライヴはラストに見せるあの複雑な表情が全てを物語っていた。
窓の向こうに愛するモーリスを思い浮かべながら、
罪を恐れ、家柄を守り、自らを保身し、好きでもない女性と結婚して果たして幸せだったのか、
と自分自身に問いかけているかのようでした。
モーリスとアレックは自分の心に正直になった。しかし、クライヴは社会や自分に勝てなかった。
どちらが幸せな生き方だったのかは、一目瞭然ではないでしょうか。
美しい青年たち、美しい映像、美しい言葉は今も色褪せない。
時代に翻弄された英国美青年たちの
美しくも切ない恋愛模様を描いたLGBT映画の名作だと思いました。
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