未来惑星ザルドスのレビュー・感想・評価
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0073 シャーロットランプリング絶頂期
1974年公開
初見。チープさも含めて昭和やねえ。
ジョンブアマン、エクソシスト2も難解やったけど
これ、演じる方も腹落ちできてやってんのかね?
それにしてもシャーロットランプリング素敵。
ですが演技は薄いなあ。物語が物語だけに仕方ないけど。
60点
1
2022年11月17日 アップリンク京都
人によっては眠たくなるかも…。
今年338本目(合計613本目/今月(2022年11月度)25本目)。
ここでは「SF映画」という扱いですが、軽いアクションもの、風刺もの、ちょっとしたアダルトもの(PG12指定にすぎない)、いろいろな見方ができるかなと思います。
リマスター版ということもあり、やや画質は荒いし、現在(2022年)の基準からすると、やや微妙かなというところもありますが、まぁリマスター版の復刻上映なのだし、仕方なしという気がします。
今からもう45~50年くらい前の映画ですが、今につながる共産主義のあり方、優生思想、高齢者の在り方(当時想定した以上に、リアル日本では増えていますよね…)等、「今から考えて」この当時、そこまで考えられていたのか…という驚きはあります。
まぁ確かに「わかりにくい」点や、復刻上映ということも考えると、やや配慮のたりない字幕や描写もあることはありますが、それら仕方なし、というところです。
まぁそういった難点はあるとしても減点要素にしづらいし、「この時代からみた現在や少し未来はどのようなものとして描かれているのか」という点ではよい内容でした。
※ …とはいえ、やはり「趣旨がわかりにくい」のは確かで(ただ、人を不愉快にさせる描写その他は一切ない)、1~2割の「脱落者」(=途中から帰る方のこと)がいたのも確かです。
不死のディストピア
ショーンコネリーが終始全裸みたいな変態的な格好で駆け回る。
絵面もお話もシュールで、これが公開当時、少年マガジンの巻頭グラビアで特集されてたというのが不思議。
不死を得た結果、心を失っていく貴族層と、獣化奴隷化する下層民という構図は今もたまに見るディストピアもののパターンで、よく分からない描写もあったけど、回想との切り替えなと楽しめた。
その後のSFのエッセンスが詰まっている
名前は知っていたが未見だった。4K化上映にて初観賞。
とても面白く、既視感はあるのだが飽きない。難解そうに見えて分かりやすいのは、映像もアイデアもその後の多くの作品に引用されているからだろう。(表層的かもしれないが、一番オマージュ感を抱いたのはTV版ボトムズだった)
特撮シーンが少なく(石頭の飛行シーンやリアプロ?合成は見事だが)オープンセットが基本のせいか、映像も古さを感じさせない。ショーン・コネリーのとぼけた味わいも素敵だった。
SFin哲学out~軽いエロスを添えて~
ものすごく簡単に言うと、共産主義者と象牙の塔とがタッグを組んでユートピア作ろうとした結果出来上がってしまったディストピアを壊しにくる野蛮な新しい人種、というお話です。
不死だけど不老じゃない(刑罰としての加齢があるが身体は動かなくなっても死ねない)というのはなかなかキツい世界感を構築したな、と。
とはいえ予算と尺の関係か説明不足甚だしい部分も目立った。
良いおっぱいが見れた分☆+1。
名作
優生思想でディストピア化した未来。
現在のいろんな運動を見てると、この先似た様な世界になっていくのを予言してる様だ。
知性ある選ばれた人々だけの理想郷。外は獣とその番人。
理想郷を作ったはずが、あれこれ制限をつけて人間らしさを失ってしまった人々。そこに獣の番人が入り込んだ事で人間らしさを思い出していく。どんな事でも極端な事は人間にとって不自然な事。
ここ数年どの運動を見ても結局その人達自身が他人を選別してる事に気づいていない。そういうことをしていると本当にこういう世界になっちゃうよ?いやなりつつあるか…
(身勝手な)正義だとか優秀じゃなきゃ切り捨てて良いという考えは危険だ。本当に弱い者の為に理性や学問、法律がある。小賢しい人間の為にあってはならない。何にだって良い面と悪い面があり人間が作ったものは全てが不完全だ。
真っ白にする事なんてそもそも不可能。グレーが人間。不完全である事が人間にとっての自然なのだから。人間はただそうやってアンバランスの中バランスをとりながら生き年老いて死ぬだけ。
完璧になろうなんてのは驕り。
ザルドスはオズの魔法使い
とにかく、終始ヤバかった。
ショーン・コネリーがプロレスラー姿で銃を持ち右往する姿はジェームス・ボンド。上半身にクロス掛けする弾帯はランボー。人面の飛行船はゼビウス。スローモーションでの破壊シーンはゴジラ。ブレードランナー、死亡遊戯、2001年宇宙の旅、時計仕掛けのオレンジ、マトリックス・・・、とデジャビュ感満載‼︎
1974年公開作品ながら現代社会にも通じる問いかけあり、妙にエロティックでポロリあり、そんな作品にもかかわらず配給は20世紀フォックス。
いやー、破壊力抜群でした。
とにかくショーン・コネリーがヤバい。
他人に共有したいものの、体験しないとわからない領域の映画なので、ウォッチパーティーで、みんなでワイワイ言いながら観たい作品。amazon頼む‼︎
宙に浮かぶどでかい頭部だけ印象に残り…
当時は異色なSFで全く興味がわかなかったけれど4Kリバイバルってことで見てみた、が、よくわからなかった。不老不死になったものと普通の人間のバトル、的な事、かな。ブルジョワジーと平民の争いか。近未来的な話かもしれないが猿の惑星的な逃避劇のが面白そうだな…。
70年代らしい、ぶっ飛んだ映画
ただ気晴らしに見たが、それなりに楽しめる。70年代らしい、どこかチープさを残しながら、思い切り遊んでいる映画である。こういう空想や妄想を思いつく人はいると思うが、映画という形にする努力は敬服する。ショーン・コネリーはあの時代の男くささの代表か、ずっと半裸で頑張っているし、気品がある女王様タイプなのに、この映画に限らずなぜか変態的映画でよく見るシャーロット・ランプリングもよい味を出している。
虹の彼方に不老不死はあるが …
The Wizard of OzがキーワードとなったSF映画だった。
何しろ1974年という約50年も前の作品なのでSFに見えないところが転けてしまうが、
未来惑星ではなく、地球が今日となった近未来の話として分かることになる。
それは戦争、奴隷、生、死、愛、SEX、科学進歩、分断、隔離、高齢化等などいくらでも社会問題や社会課題が実に沢山提起されて行く!
アナタはどれほどそれを発見出来ますか?
それらの回答は見事にラストシーンで回想されていて分かりよい良い映画だと膝を叩いて満喫した。
それにしても、
私の大好きなショーンの若き勇姿を見ることができて笑ってしまった。
何しろ最初から最後までパンツ一枚で大活躍するSirなんですから…
シネマートのスタッフの乗りが最高です。
これ初演を中坊の頃見たんですよ、、、シャーロットランプリング狙いで。子供の頃と女性の趣味が変わってない自分凄い!
しかしまあ当然中坊にはこのお話訳ワカメなんだけどあの石頭はトラウマ的に記憶に刻まれ、いつかちゃんと見たいなぁと思ってました。
生きてるうちに映画館で見れて良かった。
やっぱ後半はSFというより哲学的、観念的になるし、理想郷、不死である選ばれし者たちの誤算や、コネリーがその世界に侵入した理由、それ自体も仕組まれた事だったり、、、この辺はさすがに中坊には無理だったが今回は楽しめた。
大人になって良かったなと思える映画。
そうそう中坊の時もランプリングで勃起するところは好きなシーンだったよ、覚えてた。
あの時代ならではのヒッピー感、アシッド感、SEX感もありつつ当時のファッションとイギリス?アイルランド?の田舎となかなかミスマッチが楽しいです。SF部分はいま観ても新鮮に感じる部分有ると思うよ、プリズナーNo.6や謎の円盤UFOとか近いかなぁ。
乗りが少々学生の映画研究会だけど、シネマートのスタッフって心底映画好きなのが伝わって良い。
哲学的な面白さ
以前にDVDで鑑賞した作品が劇場で見られる喜びに浸れた佳作である。人間は天国的な状況に慣れてしまうと堕落する。多少の不便さと辛さを保持してこそ、日々を卒なく暮らせるくらいの知恵が自ずと付く。ちょっとした人生訓のような内容である。ショーン・コネリーの絶倫男はハマリ役だ。シャルロット・ランプリングのクールな美しさはこの時代のミューズでもある。カルト的な人気を博している作品であり、SFとしては難解と捉えられがちだが、美術、衣装の素晴らしさと際どさと生よりも死を望む「不死」の哲学的なアプローチが時代より少し先に行っていただけだではないだろうか?単純明快な内容よりは捻ってあるこの作品の方が今となっては理解されるのでないだろうか?私はそのように感じつつ、楽しくエンドロールを迎えた。サウンドトラックも素晴らしい出来だった。ジョージ・オーウェル「1984年」、オルダス・ハックスリー「すばらしい新世界」と並ぶディストピアな未来像を描いた作品である。
激しくつまらない
空飛ぶ石のダルマのインパクトとタイトルロゴだけだ、良いのは
何もかも果てしなくつまらない
石のダルマはマルクスの顔だ
その妖怪が無知な人類世界を徘徊し、革命の前衛に選ばれた者達に武器を提供する
つまりマルクス・エンゲルスの「共産党宣言」の冒頭の一文を映像にしているのだ
彼らはノンポリの人民を銃口にさらす
高度に発達した社会は打倒されるのを待っている
罰として加齢された老人達は当時のヤングジェネレーションに対する大人の世界だ
若い世代の特権階級は高い教育を受けたブルジョアだ
革命の意義をわからず研究対象とのみ捉えている
革命は主導者によって武力をもってなるのだ
殺される側もそれを必然として打倒されるのを受容する
そして人間らしい社会を取り戻す
赤面するような底の浅い暗喩だ
その革命こそがどのようなディストピアを生んだのかを現代の我々は知っているからだ
そこにフリーセックスの要素を入れて
女性が男性機能を研究するシーンや
主人公が全裸に近い姿で全編登場して不必要に男性の肉体をさらす
これもまた安直だ
フリーセックスの結果もまた現代の我々は悲惨な結末を知っているからだ
50年近い昔ならどちらも新鮮だったのかも知れない
憧れだったのだろう
当時の意識高い系の若者達にはそれがオシャレですらあったのだろう
未来のディストピアを映像化した映画としてははしりだろう
その意義はあるが、21世紀の今日の目からみるとあまりにもつまらない
無邪気すぎ子供すぎる
そう、オズの魔法使いのおとぎ話だ
いやはじめから批判の意味合いを意図してこのタイトルを使用していたのだろうか?
英語タイトルの最後の二文字がOZであることに留意されたい
英語版のロゴを見れば一目瞭然だ
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