港のマリイのレビュー・感想・評価
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愛人がいながらその妹に手を出そうとする老紳士、しかし冷たくあしらわれ翻弄もされ、その結果
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マルセル・カルネ監督による1949年製作のフランス映画。
原題:La Marie du Port、配給:新外映=東宝
大きな感動を覚えた「天井桟敷の人々(脚本ジャック・プレヴェール)」のマルセル・カルネ監督作品ということで、かなり期待して視聴。
ジャン・ギャバンが言い寄る小娘(愛人の妹)に翻弄される役で、今一つ。彼は1904年生まれだから50歳前だがすっかり老人に見えてしまい、10代に見えるニコール・クールセル(実際1931年生まれ)と、年齢的バランスに欠け、犯罪的な印象を持ってしまった。
とは言え、殆ど笑わないクールセルが稀に見せる笑顔は可愛く、少女の様な容貌ながらチラリと見せる肉感的な色気、年寄りを心配もさせ翻弄させた挙句、妻の座を仕留めた際の大人びた表情等、彼女の魅力を最大限に引き出した演出と撮影には、拍手。
クールセルの若い恋人(嫉妬深くて気持ちが消えかけている)とジャンギャバンの愛人(ヒロインの姉、働かず寝そべってばかり)の男女関係が出来てしまい、それをジャンギャバンとヒロインが目撃してしまう展開は、いかにもフランス映画と思ったが、大きな期待は外された。ジャック・プレヴェールの脚本作品を今度は見てみることとしよう。
原作ジョルジュ・シムノン「港のマリー」、脚色ルイ・シャバンス、マルセル・カルネ
撮影アンリ・アルカン、音楽ジョゼフ・コスマ。
主演はジャン・ギャバンと、ニコール・クールセル(七月のランデヴウ等)、ブランシェット・ブリュノワ(マリー姉)、クロード・ロマン(マリーの若い恋人)、ルイ・セニエ。
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