「怖いもの観たさで」マリア・ブラウンの結婚 トミーさんの映画レビュー(感想・評価)
怖いもの観たさで
初のファスビンダー、いや凄い体験でした。
オープニングとエンディングが爆発で終わる。
どうせ見てないだろ?嫌がらせクレジット。
素っ頓狂な音楽の使い方。
ストーリーが凄いキャッチー。
これでもう少し尺が短ければ・・「キリエのうた」もこの位ショッキングなエンディングだったらな。
トミーさん、43年振りに字幕なしのVODを再見しました。台詞の意味が解らないので演出を中心に見直しましたが、演劇的な人物の動きと映画的なカメラワークが巧く溶け合って、とても魅了されました。どちらかと言うと演劇映画に近い印象を持ちました。音の使い方も演劇的です。ファスビンダー監督の演出力に感心し、ハンナ・シグラの熱演に感動しました。
トミーさん、本当にそうですね。私は上の世代に恨みつらみが沢山あります。でも私たちの世代も同じで、将来の私達は美しく自然全てを子どもの達、まだ生まれもいない世代からただ、借りているだけなのに。と思います。私達が偉そうに若い世代に、でないと思うようになりました。私達は未来の子どもから借りてるだけ。
みなさん、この監督さんが大好きなんですね!
私は監督のことを全く知らずに「不安は魂を食いつくす」を見て、すぐの、この作品でした。
「不安は・・・」はそこまでは心に響かなかったので、この作品で監督のことを意識した次第です。
どうにも最後の部分の解釈がうまく消化できず、けっこう好きになった割に、評価に「5」はつけることができませんでした。
トミーさん、コメントありがとうございます。アグレッシブにクールに生きていかないとやっていけないってことをマリア・ブラウンに投影させたのかな、と思いました。
共感&コメント、ありがとうございます。ヘルマンは、敗戦と妻の合理的な生き方に自尊心や価値観を見失ってしまったような気がします。それでカナダへ逃げてしまったように感じました。
トミーさん、共感とコメントありがとうございます。
第二次世界大戦後のドイツ映画は精彩と活力を失いましたが、ベルリンの壁が1989年に崩壊してからドイツ映画が徐々に復活しています。そんな分断の時代の西ドイツ映画は内省的で自虐的な内容が多い印象を持っています。そんな中にあって才能ある監督が輩出してニュー・ジャーマン・シネマと称された作家の映画が現れました。同時期ではシュレンドルフの「ブリキの太鼓」と並んで、このファスビンダーの作品が代表作と思います。映画文法から言うとピアノソロを弾くシーンは邪道でも、それをさり気無くやるところにファスビンダー監督の個性を感じました。この時期の西ドイツ人の生き辛さとファスビンダー監督のそれとが共振しています。