マラガ

劇場公開日:

解説

「静かなる男」のモーリーン・オハラと「コマンチ族の怒り」のマクドナルド・ケイリーをハリウッドから招き、やはりこれもハリウッドからのリチャード・セイル(「彼女は二挺拳銃」)が監督したテクニカラー色彩の活劇映画一九五四年作品。「断固戦う人々」のロバート・ウェスタービーが脚本をかき、「女狐(1950)」のクリストファー・チャリスが撮影に当っている。音楽は「汽車を見送る男」のベンジャミン・フランケル。オハラ、ケイリーをめぐって「デカメロン夜話」のビニー・バーンズ、「シーザーとクレオパトラ」のハリー・レイン、「絶壁の彼方に」のレナード・サックス、「第七のヴェール」のヒュー・マクダーモット、「捕われた心」のガイ・ミドルトン、ジェームズ・リルバーンなどが出演する。

1954年製作/84分/イギリス
原題または英題:Malaga
配給:東和
劇場公開日:1954年8月3日

ストーリー

タンジールに暗躍する国際密輸団の正体をつきとめるためO・S・Sから婦人探偵ジョアンナ・デイン(モーリーン・オハラ)が招かれてやって来たが、到着早々彼女を呼んだファレルは何者かに殺害され、ホテルの彼女の部屋にもヴァン・ローガン(マクドナルド・ケイリー)という得体の知れぬ男が闖入して来た。ジョアンナはファレルに指示された通りフリスコ(ビニー・バーンズ)の酒場へ行き、賭博場の胴元に傭われることに決った。賭博場にはヴァン・ローガンも現れ、ジョアンナはフランス人デュポン、オーギーなどの顔を知った。翌日、ローガンはデュポンに会い、ローガンの船を使って対岸マラガで一商売し、儲けを山分けする相談をした。これを麻薬密輸に違いないと見当をつけたジョアンナはデュポンに頼みこんで船に同乗した。一方、デュポンに麻薬を横取りされたと知った密輸団は、直ちにローガンの船を追跡して積荷を奪った。無一物でマラガについたデュポンは、最後の手として貴重品保管所に隠されてある密輸団全員の名簿を当局に渡して懸賞金を受取ろうとしたが、ホテルに先廻りしていたオーギーに殺されてしまった。ジョアンナは素早くデュポンのポケットから保管所の鍵をとり、飛行場へと車を飛ばしたが、麻薬所持で税関に留置されていたローガンが窓を破って抜出し、ジョアンナの車に飛びのった。ジョアンナはローガンにピストルを乱射して車から撃ち落しタンジールに飛んで帰って鍵を国際警察に渡し、フリスコに保護を求めた。だが、フリスコも密輸団の一員であり、ジョアンナは捕えられた。密輸団は分散することになったが、それに関してフリスコとオーギーの意見が対立し、オーギーはフリスコを射殺した。一方死んだと思ったローガンは、防弾チョッキのおかげで気を失っただけだったので、すぐにタンジールに帰り、彼の勤務先国際警察に赴いた。そして、ジョアンナが婦人探偵であることを初めて知り、直ちに密輸団の脱出地点エル・ゲラ海岸にかけつけた。密輸団は保安隊の前に全員降伏し、ジョアンナも無事に救われた。

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