「【”ハートの王様”今作は、戦争の愚かしさを思いっきり揶揄した、ブラックユーモア溢れる反戦コメディである。】」まぼろしの市街戦 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ハートの王様”今作は、戦争の愚かしさを思いっきり揶揄した、ブラックユーモア溢れる反戦コメディである。】
■第一次大戦末期、敗走中のドイツ軍はフランスの小さな街に大型時限爆弾を仕掛けて撤退する。
イギリス軍の通信兵プランピック(アラン・ベイツ)は爆弾解除を命じられ街に潜入するも、住民が逃げ去った街では精神科病院から解放された患者とサーカスの動物たちが喜びに浸っていた。
そこで、彼は患者たちから”ハートの王様”と呼ばれ、愛され”町の外は恐ろしいから出てはイケナイ。”と言われるのである。
プランピックは、苦労してドイツ軍が隠した爆弾を見つけ処理する。
ドイツ軍は戦略が成功したと思い、町に戻り、様子を見に来たイギリス軍と鉢合わせし、至近距離から撃ち合い、全滅するのである。精神科病院の患者たちが見守る前で・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、反戦映画なのであろうが、何処か牧歌的である。
・そして、何よりもシニカルなのは、精神科病院から解放された患者たちの方が、ドイツ軍、イギリス軍よりも余程人間らしく、生活を謳歌する姿であろう。
・プランピックはイギリス軍の同盟軍であるフランス軍のお偉いさんから勲章を貰い、”今から又、戦争だ!”と命令され、フランス軍と共に行進していくのであるが、彼だけが引き返して来て、精神科病院に戻った患者たちと”ハートの王様”として、幸せそうに暮らすのである。
<今作は、戦争の愚かしさを思いっきり揶揄した、ブラックユーモア溢れる反戦コメディなのである。>
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