マトリックスのレビュー・感想・評価
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今だからこそ
超名作SFアクション大作を改めて観たわけですが、今だからこそ考えさせられるお話でした。
公開当時、AIについての知識もないし、「仮想現実」なんて言われてもなんのこっちゃな感じで…とにかくかっこいいアクションに釘付けになっていた記憶。銃撃戦の凄まじさは大迫力で今観ても圧倒されます。スタイリッシュなアクションシーンは全てが名シーンと言っていい程印象的。
CGによる表現の面白さが際立ちます。ヘリがビルに突っ込む瞬間や、大量の武器がズラーっと並べられるシーン、超有名な弾を避けるシーンなど観る者の目を楽しませてくれます。
ストーリーのテンポも良く、スリリングな展開が続く中で、「現実とは何か」「自由とは何か」という哲学的なテーマが巧みに織り込まれています。「赤い薬」と「青い薬」の選択は、作品公開以来、さまざまな議論を巻き起こしてきました。自由を選ぶか、無知の幸福に留まるか。もし私なら…青い薬を飲んでしまうかもしれません。
現代において今作の世界観は身近なものとなってきています。すでに人間はAIの力に頼り、考える機会を減らしてきています。AIに管理され、責任を負うことのない楽な生活はそこまで来ている…私はそんな気がして恐ろしくもあり、「個」や「自由」を失ったとしても楽になりたいとも思うのです…。
今作における「選択」はメッセージの一つであり、観た者に哲学的問いを強烈なまでに残します。現代だからこそ、観るべき作品なのではと思いました。
選択が映し出す現代社会の姿
映画『マトリックス』の象徴的な問いかけ、「赤い薬(真実)」と「青い薬(偽りの安らぎ)」は、単なるフィクションの枠を超えて、時代の価値観を鋭く映し出す鏡となっています。
ある米国の大学教授が、この選択を学生たちに投げかけたところ、00年代初頭では圧倒的に「赤い薬」を選ぶ声が多かったそうです。真実を知りたい、現実を直視したいという意志がそこに感じられます。しかし、2017年にトランプが大統領に就任されるより少し前ぐらいから、「青い薬」を選ぶ学生が多数派となっているという話には、思わず考えさせられます。
SNSや検索エンジンのアルゴリズムは、私たちに“心地よい情報”を絶え間なく提供します。見たいもや聞きたいものを表示させる。その結果、現実との乖離が進み、安らぎに身をゆだねる傾向が強まっているのかもしれません。これが個人の選択にとどまらず、選挙結果や世論の動向にも影響を与えているのだとしたら、その重みは計り知れません。
『マトリックス』の問いかけは、単に映画の中の哲学にとどまりません。いまや情報に囲まれた私たち一人ひとりの選択の在り方、そしてそれが作り出す未来への警鐘として、ますます重要な意味を持つものになっています。この映画が20年以上経った今も色褪せず、むしろ深みを増している理由がここにあるのではないでしょうか。
赤か、青か。どちらを選ぶのか。その問いにどう向き合うかで、私たち自身の「現実」が形作られる時代が来ています。
仮想世界で生きる!人間と機械の共存する世界!
当時、とてつもない評判だったこの映画。
私もつい評判作には興味が引かれ、映画館に行ったのを覚えています。
もう20年以上前の作品で、どのシリーズも人気作だとか。
マトリックスは仮想世界で生きる人間と、機械の共存に巻き込まれた主人公が人類の命の選択を迫られる、白熱したアクション映画。
当時話題となったあの銃弾を避けるシーンは誰もが真似したのではないでしょうか。
今となっては、AIの技術が進んだり割と近い未来であり得るのでは、、と思うような世界観が、また改めて観る側の興奮を掻き立てられました。
主人公のネオが救世主と呼ばれ、人類の命が自分の選択によって決まるシーンは手汗握る感覚でした。
この感覚は起業家として仕事をする中で、日々感じている感覚と似ています。
自分の選択によって結果が変わる瞬間は、いつもドキドキしますし、その選択を正解にするために日々奮闘しています。
どの立場でも人間は選択する生き物でその選択の結果は自分が決めたことによるものだということを自覚することが大事だと、映画を通して感じました。
久しぶりに懐かしい映画を観ると、当時と違った受け取り方ができるのも楽しみのひとつですね。
キアヌにほれぼれ
唯一無二を感じる🕶
哲学的であり宗教的でもある
有名なSFアクション。
今となってはマトリックスという言葉が日常の会話でも使われるようになった。
脱線だが、1980年代に小室哲哉さんがリーダーの音楽グループ『TMネットワーク』が流行し始めた頃、ネットワークという言葉が今のように日常会話に登場するとは思いもよらなかったのに似ている。その先見性はネームにとどまらず作品全体に行き渡っている。
1作目は非常に面白い。
哲学的な要素だけでなく宗教的な面も併せ持っており、その相反する概念がまるで表裏一体かのような内容であった。
哲学的な要素として、この世界と言っているこの映画そのものが作られた仮想現実であり、映画の中で演じて生活している登場人物が、そこから次元の異なる現実世界に飛び出してくるかのように終わるラストは最高の描写で、そういった俯瞰視点が「世界とは何か、自分とは何者なのか」といった哲学的な思考で展開している。
宗教的な面として、現実世界に救世主が必要であるという背景はキリスト教を彷彿させるし、創造主の存在も匂わせるのである。また、信じることが出来れば覚醒するといった信仰心の大事さも訴えかけているようにも感じる。
当時の画期的なアクションやカメラワークが普通となってしまった今でも、ネオ(キアヌ・リーヴス)に感情移入しながら楽しめる作品。
映画史に名を刻む
覚醒せよ
難しいことは考えずに見れた
21世紀の伝説の三部作‼️
公開当時、カンフーとワイヤーアクションとCGで作り出された衝撃的なアクション描写に、度肝を抜かれた映画的革命作‼️20世紀にはSWやインディ、BTTFみたいな優れた三部作、いわゆるトリロジーがありました。当時いよいよ始まったSWのプリクエル三部作が、21世紀の伝説的な三部作になるだろうと言われていました。ところが「ファントム・メナス」の失望、続く「クローンの攻撃」「シスの復讐」がイマイチだったところへ突如出現した傑作「マトリックス」‼️日本公開される頃には、すでに続編製作が決まっていたため、私はこの「マトリックス」こそが21世紀の伝説の三部作になるだろうと確信していました。何度マネしたか分からないネオの "ブレットタイム"や、トリニティーの空中 "鶴の舞い"‼️日本のアニメとか聖書から影響を受けた物語や仮想世界という斬新な設定、しかしその根底にあるのはネオとトリニティーの愛という素晴らしさで、オタク監督であるウォシャウスキー兄弟、いや姉弟の無限の可能性を感じさせられました‼️ところがである。続く「リローデッド」「レボリューションズ」のまさかの堕落で21世紀の伝説の三部作の夢は木っ端微塵‼️オタク監督の限界だったのでしょうか。私的には「マトリックス」は、覚醒したネオがクールに飛び立つラストで終了で良かったような気がします。伝説の三部作の夢破れ、ガッカリの空気感漂う映画界に突如現れた救世主はネオではなく、ピーター・ジャクソン監督「ロード・オブ・ザ・リング」三部作だったのです‼️
仮想世界を題材にした代表作
本作はまさに「水槽の中の脳」を実写化した映画です。
主人公であるネオが今まで生きていた世界は、実は仮想世界であり、現実世界はAIにより支配され核により汚染された世界となっていました。
人間はコンピュータを活動させるためのエネルギー源としていかされており、そこではAIにより人間の生産管理が行われおります。
人は生まれてから死ぬまでプラグで脳と接続された状態であり、ほとんが死ぬまで仮想世界で人生を送っています。
映画を見終わった後は、自分が今体感している5感も全て仮想現実で、本当は別の世界で生きている自分もいるのではないかと思いを巡らせてしまいました。
実は10年前あたりに1度観たことはあったのですが、その時は「ただアクションがかっこいいな〜」とそれだけの印象しかなったです。
大人になって再度改めて見返すと、印象が変わる映画ですね。
作中、ネオは登場人物に度々2択を迫られますが、私だったらどっちを選ぶかと常にネオの立場になって考えてしまいますね。
本当に面白い作品でした。
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