マディソン郡の橋のレビュー・感想・評価
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「これは生涯に一度の確かな愛だ。」
クリントイーストウッド、メリルストリープ主演。
「古き夜と遠い音楽に乾杯。」
「これは生涯に一度の確かな愛だ。」
いい言葉だ。こんな不倫ならしてみたいと思った。けど、配偶者がいて、まして子供もいるにも関わらず、40歳を過ぎてから本当の愛に目覚めてしまったとしたらきっと尋常じゃないくらい辛いんだろうな。失うもの多過ぎ。大雨の中でせっかく再会したのに、結局結ばれずに別れる2人のシーンは涙が止まらなかった。ドアに手を掛けて、そのままロバートのもとに行くことだって出来たのに。
それにしても、クリントイーストウッドはどうも苦手だ。俳優として苦手なのかな。ミリオンダラーベイビーとグラントリノのイメージが強過ぎて、気難しい役柄の印象が強い、というか、映画の世界観そのものは好きなのに、絶対にハッピーエンドにならないんだろうなって、なんとなくわかってしまう感じが苦手なのかもしれない。
メイキングでメリルストリープが言っていた、「観客は物語を感じたいのであって、説明されたくはない。感じ取り、解釈する。」という言葉に共感。
良い映画を観れた。久々に号泣しました。
【男は車のバックミラーに女のペンダントを絡ませ、そぼ降る雨の中、走り去った・・。連れ合いを持つ人ならば、”何らかの感慨”を覚えるだろう作品。クリント・イーストウッド監督の力量を確認した作品でもある。】
ー 彼のベストセラーの映画化である。ー
・男:天涯孤独なカメラマン、キンケイド。 (クリント・イーストウッド)
・女:アイオワ州の片田舎で、農業を営む夫と二人の子供と平穏に暮らす、フランチェスカ。だが、今の生活は”子供の頃に夢見た生き方ではない”と気付いている。(メリル・ストリープ)
・屋根付きの橋(Covered Bridge)で二人は出会い、徐々に惹かれ合い”四日間の恋”をして、女が葛藤を克服し別れるシンプルなストーリー。
・その、ストーリーをキンケイドとフランチェスカを描く”1965年の秋の四日間”をメインに
フランチェスカの子供たちが成人した”1989年(既に、フランチェスカは亡くなっており葬儀の場面が中心)”の風景を効果的に挟みながら、物語は描かれる。
・当時、特に既婚の女性達の間で物語は読まれ、映画化された。(物語は一応、読んだ・・。余り心には響かなかった。)
・だが、私は、上記の2大スターの姿が観たくて、劇場に足を運んだ。
・感想は、
”成程・・、分かり易いシンプルな受け入れられやすい物語をほぼ原作どおりに制作したな。”
というものと、
”優れた俳優の佇まい、身に纏う雰囲気というものは、凄いものだな・・。そして、力量のある監督が撮る映画と、小説は別物になるのだな・・。”
というものであった。
<今作鑑賞後、原作のある映画を観る際には、”原作に引っ張られすぎないように”鑑賞するスタイルが身についた作品。>
よかった
もしや、イーストウッドがメリル・ストリープと自分がいちゃつきたくてこの映画を企画して監督、主演までしていたらと思うととても気持ちが悪い。しかし、二人の醸し出す時間と空気が濃厚で見入らされる。やたらと蠅が飛んでいるのがポイントだ。そして、中年が盛ってんじゃねえよ気持ち悪いと思いつつもけっこうおもしろかった。
『4日間』~ 情念の女
これは大人のラブストーリーである。しかも大ぴらな不倫もの。
フランチェスカ( メリル・ストリープ )は遺体を火葬し、散骨すること、生前に記したノートを息子、娘が読むこと等を遺言していた。ストーリーはこの二人がノートを音読していく形式で展開する。
家族が4日間、家を開けることになり、フランチェスカは暇になるだけでなく、この異郷での
うつろな心に空しさを感じる。そこへカメラマンのロバート ( クリントン・イーストウッド ) がトラックで乗り入れて道を訪ねる。フランチェスカは丁寧に説明し、心ときめく。何の気兼ねもなくロバートのトラックに同乗し、屋根付き橋まで案内する。そこで享楽の時を過ごす。また彼を食事に家へ招く。少し無防備と思えるが、こういう事は60年代のアメリカでは普通にあったのであろう。自然の流れとして、親密度が加速して情事へと移行するのに時間はかからなかった。フランチェスカは自己のうちにうちに秘めていた " 女 " としての情欲に目覚める。肌と肌を触れあっていた二人は一線を超えてしまう。彼女は夫にない魅力に惹かれたのかもしれない。意見のすれ違いが一時あったにせよ、二人は分ちがたい仲になっていた。だがロバートが駆け落ちを促したが、彼女は家庭と家族を背に負っていることを知る故に、踏みとどまる。最後の日、ロバートは去る。家族が帰ってきたからとはいえ、彼女の心はロバートに就縛されたまま。フランチェスカの生涯で最も情念の炎に焼きつくされた4日間であったといえる。
恐怖、人妻不倫推奨映画。 夫と子供がいない間に、ふと訪れた男に欲情...
恐怖、人妻不倫推奨映画。
夫と子供がいない間に、ふと訪れた男に欲情する。純愛を装っているが、こんなの日常に不満を抱く人妻の夢見物語だよね。それが証拠に男は女を一生一途に想い続ける。あるか!現実ならそんな男は単なる遊び人でしかない。
そう、決して人妻は悪者にはならず、私に満足しつつ死んでゆくのだ。ほぼ胸糞と言っていい(笑)
受け入れるのか!子供たち。私なら絶対墓場まで持っていけ、と怒るだろう。
なんとも哀れなのは生涯付き合わされた夫である。この夫も彼女に謝意を述べつつ死んでいくのだ。なんと女に都合のいい話。
これ見て夢を見ている人妻たちよ、忠告しておこう。鉄槌を食らうぞ!(笑)
イーストウッド、ちょっと歳行き過ぎ。メリルもちょっと大きすぎ。イーストウッド、これは自分以外を主演にして欲しかったかな。そんなにメリルがよかったか(笑)
『4日間 』~ 情念の女
これは大人のラブストーリーである。しかも大ぴらな不倫もの。
フランチェスカ( メリル・ストリープ )は遺体を火葬し、散骨すること、生前に記したノートを息子、娘が読むこと等を遺言していた。ストーリーはこの二人がノートを音読していく形式で展開する。
家族が4日間、家を開けることになり、フランチェスカは暇になるだけでなく、この異郷での
うつろな心に空しさを感じる。そこへカメラマンのロバート ( クリントン・イーストウッド ) がトラックで乗り入れて道を訪ねる。フランチェスカは丁寧に説明し、心ときめく。何の気兼ねもなくロバートのトラックに同乗し、屋根付き橋まで案内する。そこで享楽の時を過ごす。また彼を食事に家へ招く。少し無防備と思えるが、こういう事は60年代のアメリカでは普通にあったのであろう。自然の流れとして、親密度が加速して情事へと移行するのに時間はかからなかった。フランチェスカは自己のうちにうちに秘めていた " 女 " としての情欲に目覚める。肌と肌を触れあっていた二人は一線を超えてしまう。彼女は夫にない魅力に惹かれたのかもしれない。意見のすれ違いが一時あったにせよ、二人は分ちがたい仲になっていた。だがロバートが駆け落ちを促したが、彼女は家庭と家族を背に負っていることを知る故に、踏みとどまる。最後の日、ロバートは去る。家族が帰ってきたからとはいえ、彼女の心はロバートに就縛されたまま。フランチェスカの生涯で最も情念の炎に焼きつくされた4日間であったといえる。
このようなロマンチックでドラマチックな胸が震える瞬間の記憶がある人生の経験があなたにはありますか?
公開当時は内容を聞いて本作の息子のような印象を受けて観もせず毛嫌いをしていました
しかし自分もそれなりの年となり、この映画を自ら観てみたいと思える大人になりました
痛いほどセリフやシーンが心に刺さりました
若い時に観てもやはり全く理解できなかったでしょう
結婚し家族を持ち子供達を育てた年月があったからこそ、本作の素晴らしさ、言わんとすることを受け止められるのだと思います
デビット・リーン監督の名作「逢びき」のように号泣することはなかったのですが、心に染み入る深さと震える余韻はそれを上回るほどです
クリント・イーストウッド65歳
メリル・ストリープ45歳
老人と中高年のカップル、
そして年の差は20歳もある設定です
絶対に交差しようのない二人なのです
なのに交差してしまう
二人がもはや若くない、恋愛なんかもう関係ないと思っていたのに
だからこそ、この恋愛が確かなものなのです
むしろ若い時のような激情が少ない分より純粋なのです
二人の演技は超絶的です
男女の不思議な化学反応を全く自然に再現して見せてくれます
特にメリル・ストリープの役作りは素晴らしく
だらしなく体型の崩れてくたびれた中年主婦そのもの
その同じ女性がみるみる美しく可愛く見えてくるのだから不思議です
不倫のお話といえばその通り
カフェでルーシーを見る町の人々とおなじ視線を向ける方も多いと思います
しかし、本当の恋愛なのです
それも生涯でただひとつの
それに出会い、それ育てるチャンスがあるかないかの差だけで、だれしも可能性のある話のなです
むしろあった方があなたの人生は豊かであると思います
ときめきだけなら誰にもあるはずです
ラスト近く、ドアハンドルに手をかけるフランチェスカ
青信号に変わっても彼の車は彼女を誘うように止まったまま
やがて左折して去っていきます
その前の雨の中立ちすくすロバートのシーン
泣いているようにもみえます
このようなロマンチックでドラマチックな胸が震える瞬間の記憶がある人生の経験があなたにはありますか?
何もないまま日常を繰り返し老いて死んでいく
それだけの人生が幸せなのでしょうか?
本当に生きたと言えるのでしょうか?
ラジオから流れる甘いブルースの数々
台所でのダンスシーンは心が震えました
本当の恋愛を知り、そして分別も忘れない
深く愛し、その愛を大事にしたいからこそその愛を思い出にする
思い出だからいつまでも美しいのです
その思い出を反芻しながら生きて行けるのです
そんな大人の二人の物語だからこそ多くの人々に 愛された物語なのでしょう
ラストシーンの息子の晴れ晴れとした顔が嬉しく心に残りました
平凡な主婦が女を取り戻す話
美しい大人の恋
公開当時、私はまだ若く、中年男女の不倫映画がそんなに流行るなんて不思議だな、くらいの印象しか持てなかった。
日本の中年男女の不倫映画と言えば失楽園だったので、こちらよりかなり肉感的で、それもあって余計に深い意味などないのかと考えてしまっていた。
歳と経験を重ね、気持ちだけでは叶わない恋や愛があることも知り、それとは別の温かな愛があることも知った今だからこそ、この映画に心打たれた大人たちの気持ちが、ようやく分かるようになった。
ロバートは、きっと無意識に、家庭を壊すリスクや愛の終わりを冷静に考えて踏み止まれる彼女の理性や知性と、人に対する愛の深さを感じて、フランチェスカを愛してしまったんだろうと思う。
フランチェスカもまた、雨の降りしきる中、強引に車に声を掛けに来ない彼の想像力と豊かな優しさと包容力を感じて、彼に惹かれたんだろう。
2人はああいう形でしか出会えず、ああいう形でしか愛しあえなかったのだろうと感じた。
そして子供達も、家族を捨てて男に走るような女でなかった母親だからこそ、父親以外への愛情を理解する事が出来たんだと。
彼等がそれぞれのパートナーと、愛情深い日々を送っていけるキッカケにもなったようで。
映画が始まってスグの兄嫁の「ワクワクするわね」発言の不謹慎さも、終わり頃のキスシーンでチャラだ。
素晴らしい大人の作品でした。
スタンダードは繰り返し観るべき
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