「あの目。口元。指先。」街の灯(1931) kk@ntさんの映画レビュー(感想・評価)
あの目。口元。指先。
ドタバタのコメディシーンは古典的と思いつつ、つい引き込まれて笑ってしまう。
そしてラストの場面。あのやりとり。あのチャーリーの目、口元と指先、仕草、表情。言葉に出来ない事を言葉以上に豊かに物語る。人は温かく幸せで、哀しくて滑稽で残酷で、愛おしくて切ない。そして幕がおり、深く心の襞に染み入ってくる余韻にどっぷりと浸りきって夜の海に流されてしまいそうになる。
あの場面とこの余韻のために全てが整えられていたように感じます。約20年振りに観ましたが、より味わい深く感じました。また歳を重ねてから観るのが楽しみです。
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