マシンガン・シティのレビュー・感想・評価
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カポネ
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1929年。大統領フーバーが貧困に対する勝利を宣言したが、6か月後に大恐慌へと突入するなどと皮肉めいたナレーションで始まるオープニング。そこから、新たに登場するキャラには人物紹介のナレーションがついてくる。
感情移入を一切許さないような、史実を次々と映像化しているような作り。要は1929年に起こった“聖バレンタインの虐殺”の再現ドラマなのだ。逆に、この淡々とした作りが、ギャングの抗争の残虐さと虚しさを表現しているように思える。ピーター(シーガル)の妻の証言とか、時折ドキュメンタリーぽい作りにもなっているし、丁寧な説明がナレーションによってなされてわかりやすい(ただ、次々と殺されていくので人物関係がわからなくなる)。もしや『仁義なき戦い』の深作欣二監督もこの映画を見ていたのでは?と思えるほどだ。
モランは虐殺では難を逃れ、カポネ(ロバーズ)もマイアミの別荘にいたことで共犯に問われなかった。だけど、2人とも獄中で人生の大半を過ごす。また、実行犯もろくな死に方をしていない。虚しさだけが残る・・・
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