「シェイクスピア」マクベス(1971) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
シェイクスピア
不気味な三人の魔女は砂浜の死体に血をかける儀式。マクベスの友人バンクオには「王になれぬが子孫は王に・・・」と予言される。雨も降る暗い昼間に妖気さえ漂う。
戦いの末、コーダー領主となったマクベスだが、ここまで登りつめても飽きたらぬ。王子が邪魔だから何とかしたいと思いつつ家へ帰ると、妻がダンカン王を殺せとそそのかす。心の葛藤、幻のような短剣、なんとか自分が殺ったと思われぬように心配性にもなるが・・・
殺した人間の亡霊が見えるようになったマクベス。その精神は狂気へと変貌するが、魔女たちに会ってそれが増幅。権力なんて持ったって、またそれが覆される。無駄なことなんだと切々と訴えてくる。古典を味わうよりもポランスキーが妻を惨殺された怨みもこもっているような映像が続く。ストーリー的には退屈だが、時折見ている者まで狂気にかられるような気がしてくる。
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