「ポランスキーらしい”マクベス”の映画的表現」マクベス(1971) Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)
ポランスキーらしい”マクベス”の映画的表現
シェークスピア劇で最もロマン・ポランスキーの世界に近い”マクベス””を、ポランスキーの”マクベス”に仕上げた傑作。マクベスとマクベス夫人の悲劇を、血のイメージで象徴した演出は、舞台では表現しきれないもの。欲望に駆られる血、罪悪と恐怖に慄く血、そして因果応報の血と、すべてポランスキーが血のイメージで生々しく描く。格調高いシェークスピア劇ではないが、結果とても人間らしいマクベス像を創造する。
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