劇場公開日 1984年8月18日

「凄い俳優陣としょぼい脚本」炎の少女チャーリー(1984) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0凄い俳優陣としょぼい脚本

2019年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ジョージ・C・スコットとかマーティ・シーンとかで金をかけた分、アクションシーンがつまらないのも現実。そもそもスティーブン・キング原作の映画化ってのはハズレがやたらと多いのだ。過去にもビデオで見ているのですが、やはり『キャリー』のヒットによってストーリー展開を似せてくるのはしょうがないのだろうか。できれば逃亡シーンとか農場の心温まるシーンを充実させてほしかった。そして、政府機関“ザ・ショップ”の懐柔作戦にまんまと引っ掛かるってのもいただけない。

 序盤はけっこう面白い。“LOT6”(なぜ?)という薬の効果を調べるために被験者10人が注射を打たれるのですが、プラセボ効果も調べるために内5本は純水なのだ。しかし、結果は8人が死亡、残った2人は超能力を発揮して夫婦となったアンディとヴィッキー。そして二人のあいだにできた娘がチャーリーなのだ。5本しか当たりがないのに発狂して自殺とか、まったくわからない。なぜなのかすごく興味がわいた。

 また逃亡の際にタクシーに乗るのですが、アンディもチャーリーも金がない。1ドル札を運転手に渡し、「500ドルで空港まで」と言うのだが、アンディの超能力に操られ、1ドル札が500ドル札に見える運転手。かわいそう・・・しかし、500ドル札って1969年までしか発行されてないのに、知ってるの??

 そんなこんなでロードムービー風に展開もするのですが、ザ・ショップのジョン・レインバードに麻酔弾を撃たれてしまい、あっけなく捕まる二人。組織では実験も行われるし、超能力の軍事利用というお決まりのパターンへと変貌するのだが、レインバードがロリコンだったためか(?)チャーリーに対して友達のように信頼感を与えようとするのだ。んー、それだけ組織が弱っちいのかな。レインバードは怖いのに。

 「back off, back off」と能力をコントロールすることを両親から学んだチャーリー。でも最後には発動しちゃうんだな、これが。途中では一人の人間に火を点ける程度だったのに、能力全開になると凄い!火の玉ボーイも真っ青なくらいド派手な火の玉攻撃。CGも無い時代なので、スタントマンが火だるまになるのですが、その人数も半端ない。だけど、32人が火だるまになるっていうギネス記録の衝撃映像もあるんですね(興味あれば検索して見てください)。

 途中までは眠くなるような会話劇だったのが一転しての火だるまシーン。この衝撃映像だけは凄いが、レインバードがロリコンだったのかどうかという点が個人的には解決されてない(笑)。また、心奪われたマーティン・シーンがちょっと間抜け顔に見えるので笑えるのかもしれません。

kossy