「フランス・西ドイツ制作の映画なのに、英語です。 ポゼッション。「占...」ポゼッション(1980) 小磯栄一さんの映画レビュー(感想・評価)
フランス・西ドイツ制作の映画なのに、英語です。 ポゼッション。「占...
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フランス・西ドイツ制作の映画なのに、英語です。
ポゼッション。「占有」というより「憑依」とか「悪魔憑き」とか訳したほうが近いけど、そんな単純なタイトルにも、できないものがある。
とにかく、相当にとんがった映画です。
40年前の映画で、西ベルリンが舞台。映画の冒頭でいきなり「壁」が出てくる。威圧的に。
主人公の男は海外で長期で働いていたのだが、どうやら諜報部員だったみたいで、辞めたがっているが辞めさせてもらえない。って冒頭を見ると、これは何か政治的、社会思想的な寓意でも含んだ話なのだろうか?当然、そう思いますよね。
そのあと、妻の「不倫」が明らかになって、その妻の行動と言動が明らかに奇妙で、というところではいわゆる推理劇なのかな、と思ったけど、妻がだんだんヒステリー状態になってきて、その妻と接する人間はみんななんかおかしくなって・・・というところで、これはいわゆる精神汚染ってヤツかな、そういうSFかな、とも思うし、すると神とか悪魔とか、善と悪が戦ってるとか言い出されて、なんかそういう宗教的な抑圧なのかな、とか思って見てると、なんだそりゃ! アレが出てきてコレが出てきて、ラストがあれで・・・あああ。
しかし、たぶん見た通りのホラー映画っていうより、なんかの寓意が込められてるんじゃないかと思う。40年前の世界情勢とか社会状況が分からにと理解できないって類の、なんかがないと、この映画そうそう賞は取らないだろ、と思うわけで。
誰か、そのへん解説してくれないかなあ。
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