「よすぎ」ベルベット・ゴールドマイン TK_Filmさんの映画レビュー(感想・評価)
よすぎ
10代の頃にアーサーが自分を発見する手がかりとなった音楽があって、それが何故か今では世の中から無くなってしまったし、自分も忘れようとして生きてきた、みたいなところで昔のことを思い出して解決する感じがとてもいい。その思い出はアーティストの関係者達の回想を軸に、ただのファンだったアーサーの思い出と融合して展開する。それを目にする映画の観客の自分も、それが自分の記憶かのように自分の中にイメージとして蓄積していって、深くのめり込んでしまう。すごく面白い体験だった。
デビッド・ボウイ云々というのは確かに重要だけど、それを知らない人が見ても楽しめる映画だと思う。音楽じゃなくても、思春期をふり返る郷愁に共感できると思う。というか、思春期に高まりがちな想像力みたいな、誰にも言えないけど日記に書いて自分で大事にしていたようなイメージや気持ちを、今でも大事にするのって大事だよな、と思わされました。
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