「ブルーノ・ガンツ」ベニスで恋して kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ブルーノ・ガンツ
ドジな主婦ロザルバ。トイレにイアリングを落としたことから、バスに乗り遅れ、ヒッチハイクであれやこれやとベニスまで。その晩で閉めてしまう宿屋、コックがいない料理店。そして、帰りの汽車に乗り遅れ、その料理店の初老のウェイター、フェルナンドが親切に彼女を泊めてくれる。家に残された旦那は旦那で浮気中だが、女房がいないと何かと面倒。そこで会社に面接に来た太ったマザコン男に探偵役を任せる。
イタリア映画らしからぬ脱力系のコメディ。登場人物誰しもがドジだったり、ちょっと変わった人たち。ロザルバの見る夢さえもが脱力系なのだ。
アコーディオンを弾くロザルバ。自殺しようとしていたフェルナンド。なんとなくカウリスマキ風の展開。にわか探偵コンスタンティーノは彼女の指名手配写真を貼りまくるという恐ろしい手段にまで訴えてくるが・・・結局は息子が麻薬をやっていると騙されて・・・
途中までは良かったけど、家に帰るところの心理描写が弱い。ほんの旅行のつもりだったと思えばなんともないが、ラストに引っ張るためにはその辺りの展開が不可欠。でもブルーノ・ガンツの渋さに対して1ポイントアップ。チューリップを前にした映像はなかなか凄い。
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