別離(1939)
劇場公開日:1952年12月11日
解説
「風と共に去りぬ」のデイヴィッド・O・セルズニックが1939年に製作した恋愛ドラマで、監督は「コルシカの兄弟」のグレゴリー・ラトフ。原作は瑞典で映画化(バーグマン主演)されたゴスタ・スティーヴンスとグスタフ・モランダーのシナリオで、ジョージ・オニールが米国版に脚色しなおした。撮影は「魅惑」の故グレッグ・トーランド、音楽は「トム・ソーヤの冒険」のルイス・フォーブスの担当。主演は「白い恐怖」のイングリッド・バーグマン(渡米第1回)と、「風と共に去りぬ」の故レスリー・ハワード(この作品の共同製作者)で、ドナ・ベスト(「鉄のカーテン」)、セシル・ケラウェイ、(「ジェニーの肖像」)、ジョン・ハリデイ、アン・トッド(「情熱の友」)らが助演する。
1939年製作/アメリカ
原題または英題:Intermezzo
配給:SRO=東宝洋画部
劇場公開日:1952年12月11日
ストーリー
スエーデンの名ヴァイオリニスト、ホルガー・ブラント(レスリー・ハワード)は、紐育の演奏会を終えて、伴奏者のトマスとマネジャーを連れ、妻のマルギットと娘のアン・マリー(アン・トッド)の待つ故郷に向かった。トマスはこれを機会に引退し、後進の指導に専念しようと決心したが、最初に彼の元に教えを乞うた女流ピアニスト、アニタ(イングリッド・バーグマン)は偶然にもアン・マリーにピアノを教えていた人だった。アン・マリーの誕生日に、アニタの演奏を聞いたホルガーは、彼女を自分の伴奏者に迎えた。こうして2人はお互いに芸術上での結び付きが密接になったが、それはいつしか愛情にまで発展していった。アニタは、妻子あるホルガーを愛することを苦しみ、彼の元を去ろうとしたが、ホルガーは強く彼女をひきとめ、思いとどまらせた。やがて、ホルガーとアニタは海外演奏旅行に旅立ち、各地で、絶賛を博した。演奏旅行を終え、南仏の漁村で静養の時を過ごした2人は、愛の喜びに浸った。だがホルガーは妻子に対する良心の呵責に悩み、アニタは一生伴奏者として終わることを潔しとしなかった。ある日、アニタの元を訪れたトマスは、彼女が念願の奨学資金を得たことを知らせ、勉学に励むよう説得した。アニタは、愛の想い出を胸にホルガーの元を去る決心をした。一方望郷の念にかられて故国に帰ったホルガーも、愛児アン・マリーが自動車事故で負傷したことから、家庭に対する愛情を取り戻したのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- グレゴリー・ラトフ
- 脚色
- ジョージ・オニール
- 原作
- ゴスタ・スティーブンス
- グスタフ・モランダー
- 製作
- デビッド・O・セルズニック
- 撮影
- グレッグ・トーランド
- 美術
- ライル・ウィーラー
- 音楽
- ルイス・フォーブス
- アソシエイト・プロデューサー
- レスリー・ハワード
受賞歴
第12回 アカデミー賞(1940年)
ノミネート
編曲賞 | ルイス・フォーブス |
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