劇場公開日 1974年3月9日

「テイタム・オニールの表現力に驚愕する」ペーパー・ムーン つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5テイタム・オニールの表現力に驚愕する

2023年11月5日
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鑑賞方法:DVD/BD

オープニングの曲で宮沢りえ主演の邦画「紙の月」が頭をよぎった。歌詞の内容も合っていると思うし、「紙の月」は多分これのことなんだと思った。
中盤ではフェリーニ監督の「道」が頭をよぎった。「道」を連想させた場面はネタバレになるので書けないが、この2作は似た系統の作品なのだと思った。
そして終盤で「ALWAYS 三丁目の夕日」が頭をよぎった。

と、まぁ色々と面白く観たわけですが、やはり最大の魅力はアディとモーセの関係性やキャラクター、二人の掛け合いになるだろう。
この二人、演じたテイタム・オニールとライアン・オニールは実の親子なのですが、序盤で顔が似ている似ていないで言い争うシーンなど可笑しくなる。
終始コミカルに、表情豊かに、絶妙な呼吸で、不思議な温かさを届けてくれた。

評判のよいクラシック作品なのは知っていたが、なんとなく陰気くさいジメっとしたものを想像していたので敬遠していたが今まで勿体ないことをしていた。
陰気くさいどころかコメディ作品で大いに笑わせてもらったし、朽ちることのない名作で間違いない。

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つとみ