フリーク・オルランドのレビュー・感想・評価
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奇抜
ウルリケ・オッティンガー監督のベルリン3部作の2作目、1作目『アル中女の肖像』とは繋がってないです。
『アル中女の肖像』同様、ストーリーより画を楽しむ映画です(笑)
てか、ストーリーや映画自体が結構ヒドイ(笑)
原作は小説『オーランドー』(未読)で、
オッティンガー監督は、ユニークに奇抜な解釈で映画化したようで、
『フランケンシュタインの花嫁』と同じ髪型が出てくるし、
ジグ・ジグ・スパトニックや、コシノジュンコさんの服、を思い出します(笑)
ほとんどコメディだけど、デヴィッド・リンチがコメディを撮ったような感じで、シュールでオシャレ(笑)
難解な独りよがりの笑いに付き合わされる感じで、
終わった時「あー、やっと終わった!」と安堵した作品です(笑)
ただ、終わってから調べてみたらマジメなメッセージがあるみたいです。
トッド・プラウニングの『フリークス』みたいに、小人症やシャム双生児の方々が出てくるのですが…
これは自分には合わなかったかな
2020年ベルリン国際映画祭でベルリナーレカメラ(功労賞)を受賞したドイツの映画作家ウルリケ・オッティンガー。彼女自身が代表作と語る1970年代末から80年代にかけて撮った「ベルリン3部作」のこれは2作目。
イギリス近代文学の代表的作品というバージニア・ウルフの小説「オルランド」をもとにしたちょっぴりダークなファンタジー。
フリーク・シティに迷い込んだオルランド。神話の時代から現代までの5つの時代で繰り広げられる5つの寓話たち。
オルランドを演じたマグダレーナ・モンテツマ、そして今や「去年マリエンバートで」のというより「ジャンヌ・ディエルマン」のと言いたいデルフィーヌ・セリッグが魅力的で、彼女たちを見るだけでも価値がある。
ただし自分的にはこの作品の独特な世界観が合わなかったかな。あちこちでチープな印象を受けたのが残念だった(これは完全に好みの問題だけど😰)。
懺悔
ユーロスペースで上映されたオッティンガーベルリン3部作にて鑑賞しました。為政者により異端や異形が殺され迫害されてきた人類史の惨さをユニークに描いた作品でした。女性も異端にされてましたし、場所によっては現代も同じですから。作中、異端は生き生きと描かれている様に感じましたが、迫害された者達への懺悔のフィルムのようにもとれました。
ポップともキッチュともアートとも言えるフィルムから放出されるエネルギーと情報量が多すぎて、私の理解が追いつかなかったです。でも、クストリッツァやフェリーニ 、ソレンティーノに通じる世界観があるかな?それを女性監督が映像化したのもめちゃくちゃ嬉しい。女性監督が少ないですもん。
ウルフの原作は読みたいですね。
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