「イタリアの巨匠になった ゼフィレッリ」ブラザー・サン、シスター・ムーン jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
イタリアの巨匠になった ゼフィレッリ
ロミオとジュリエットで 主役二人に〈若手〉を起用し、映像にみずみずしさを与え、物語に 新しい息吹を吹き込んだ ゼフィレッリ
アッシジのフランチェスコの物語も 生き返らせた
1969年 ウッドストックフェスティバル
ミュージカルヘアー開幕
(主題曲 アクエリアス)
これらの潮流にコミットした映画である
赤いケシの花畑が 何回も登場
出征した彼が スポレートで引き返したことも
ベトナム戦争からのドロップアウトに重なる
そう考える時、彼が神の声を聴いたとされることも、小鳥に説教することも、歌いながら神の教えを説くことも、全裸になることも、(私には)全然別の意味を持ち、動揺する
イタリアを美しく描き続けた監督は 宗教界とも政界とも相性がよく、かの地で巨匠と呼ばれ 政治家にまでなった
この映画に 少し釈然としないものを感じるように、常に体制側だったゼフィレッリにも 疑問を感じたりする
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