「1人のために賭けた命」プライベート・ライアン からあげくんさんの映画レビュー(感想・評価)
1人のために賭けた命
ライアン一等兵を戦場から離脱させるために小隊全員が命をかけて迎えに行く話。
戦争経験していない現代人は全員見てほしい。
冒頭20分の戦場の描写はかなり拘って作られている。負傷した兵士、致命傷を負い祈りを捧げる兵士、身体欠損……地獄の様な光景が広がっているが、銃弾が飛び交う最中、狼狽えている暇はない。
ライアン一等兵を帰還させるために小隊が編成されることとなり、出発する。長い道中に隊員は次々と戦死していく。
目的地に辿り着いた小隊はライアンと無事合流し、作戦は成功する。
1人の命を救うために小隊8人の命を賭けることは果たして合理的なのだろうか。隊員たちはそう思わずにはいられない。
年月が経ち白髪となったライアンが戦死した兵士たちの思いを胸に、墓前で涙を流す。
きっと戦場を去った後も懸命に、失った仲間のことを忘れることなく生きてきたことだろう。そして、子供や孫に生命を繋いでいる。
彼を助けたことは無駄ではなかったのだ。
彼ら米兵は平和な未来を後世に残す為に命をかけて戦場で戦った。
現代社会はその犠牲の上に成り立っている。その事を知り、たまには思い出して欲しい。
戦争の無い世の中にどれだけの価値があるのか、どれほどの人がこの世界を望んだのか。
良い点
・なんと言っても左利きのスナイパー、ジャクソンがカッコよすぎる。神がかり的な狙撃の腕はリアル志向な劇中で最も華がある。最高にかっこいい。若くヘラヘラしているのかと思いきや、案外寡黙で敬虔なクリスチャンでもある。なにこのギャップ天才か。。。ジャクソン二等兵目当てで映画を見返すこともあるくらい彼は魅力的な存在で、みんな(?)の憧れですね。
・銃声が銃によって違う。
NOBU様
コメントありがとうございます
砲弾の直撃を確信した咄嗟の言葉が「パーカー伏せろ」。死ぬかもしれないという時に仲間を気遣うジャクソン二等兵に胸がじーんとなりますが、何度観ても絶望的で悲しいシーンです。どんなに強い兵士でも戦場で散る時は呆気ないですよね…
同意頂き大変嬉しく存じます
おはようございます。
”良い点
・なんと言っても左利きのスナイパー、ジャクソンがカッコよすぎる。”
全く同感です。
彼が、死を決意しながら塔の上から仲間を救うために、ナチを一人一人撃ち、最後ドイツ戦車の砲頭がこちら(画面)を向き、砲弾にヤラレてしまうシーンは、観る度に涙腺が緩みます。では。