「我が亡父が好きだった映画。僕は初見だと思う。 連合軍の愚行が宗教と...」ふたりの女(1960) マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
我が亡父が好きだった映画。僕は初見だと思う。 連合軍の愚行が宗教と...
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我が亡父が好きだった映画。僕は初見だと思う。
連合軍の愚行が宗教と人種の偏見を生むので、大変に遺憾なストーリーになっている。このイメージを大日本帝国の当局は日本国民に受け付けた。従って、とんでもないお話になるわけだが、テーマは別な所にあると思う事にした。
つまり、『母親と娘の関係』と題名通り『二人の女』の関係で見てみた。その対比が演技も演出も素晴らしいと思う。言うまでもないが、自分の傷よりも男の死を悲しむ娘。その姿を見て母は一人の女として娘を見るのである。でも、溺愛する態度は同じ。だがしかし、それまでの子供をアヤス様な体裁は欠片も無い。二人の女性の愛に代わっている。
こうやって強く生きるべきなのだ。母娘終末旅行だが生きる事を選ぶ。
『映画の前半の空爆』と『後半の空爆』が全く違う事に気づくべきだ。その中を平然と逃げ、その途中で平和が訪れたはずの教会で、人生最大の災難が降りかかる。しかし、それすら、乗り越えて生きて行く。
教会での愚公は、異教徒でなければおかせない罪として、僕はこの作品を傑作としたい。
戦争の悲劇ではない。敵に傷つけられたわけではないのだから『火垂るの墓』等と同じ類の映画である。
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