不思議惑星キン・ザ・ザのレビュー・感想・評価
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【ソ連という惑星、キン・ザ ・ザ 】
この作品が作られたのはソ連経済が行き詰まって、末期を迎えようとしていた頃で、この直後くらいに、チェルノブイリ原発事故があった。
当時、ソ連邦のひとつであったグルジア人の視点から皮肉たっぷりに描かれた作品だと思う。
例えば、宇宙技術開発など科学技術が進んでも、人々の生活はちっとも良くならない。
科学技術の発展が社会の利便性や人々の生活向上に繋がっていなかったのだ。
何故か。
政治と社会の分断が進んでいたのだ。
マシコフとゲデバンを助けるチャトル人のウエフもパッツ人のビーも本質的には善人だ。
だが階級に依存した考えが主で、賄賂やウソは当たり前で、マッチを欲しがる様は執着心の塊のようでもある。
資本主義を揶揄する表現が冒頭に出てくるが、パッツ人とチャトル人は階級対立の象徴だ。
階級は、実は、これだけではない。
人々のなかに、大きな支配・被支配の構図を作れば、支配層の中の低階級の人間は、更に下層階級を見下ろすことによって満足を得ると云う巧妙な支配体制も見て取れる。
ソ連でのロシア人優位と、グルジア人やウクライナ人などが見下されていた状況も伺えるような気がする。
浅田真央さんがオリンピックのフリー演技で使用した曲の作曲家ラフマニノフや、チャイコフスキーなどクラッシックの代表的な音楽家を生んだにもかかわらず、それは支配層のたしなみで、一般層はバイオリン曲などに全く興味など示さない。
そして、支配階級の上にある人間は、今が良ければ社会を改善をする必要性など感じることなどは決してないのだ。
水は枯渇し、人々の暮らしは疲弊する一方だ。
しかし、改めて考えてみて、これを当時のソ連映画だと笑ってやり過ごすことが出来るだろうか。
今の僕達の社会にも当てはまるようにも思える。
世界の分断は進み、資源は取り尽くされ、環境は破壊される一方だ。
この作品を通して、僕達は、自覚もなしに自分達自身を笑ってしまっているのかもしれない。
大昔のロシアカルトムービーのアニメ版 マニア向け
※ロクでもない感想です※
ゆるゆる低予算カルトSFに見えて、風刺が凄い。是非ともアニメの方も日本語版が欲しい。でもオチが分かりづらかった気がしてならぬ、あとおじさんイケメン。クー。
おじさんイケメンなんですよ、他の惑星で半ば遭難状態なのに態度がナチュラルにデカいし、タバコ吸うためにマッチ(キンザザでは通貨になる)ぽんぽん使うし、音痴だけどバイオリンも弾けるし…あとおめめがとても綺麗な水色……
映画版のおじさんとアニメ版のゲデバンくんで話が構成されてたら両方イケメンになって腐女子喜びそうじゃない??私喜ぶよ??(クソ発言)
ま さ に 前 衛 芸 術
あちらでは国民的映画…らしい
ソ連が生んだカルトSF,
クーといえば大体通じる
突然異性にワープした二人が現地の異星人らと時に反発、時に服従しながら帰る手段を模索する。
異星人が大胆おっさんなのがツボにはまる。マッドマックスのような格好。
終盤に時間が巻き戻りもう一度同じように繰り返すのは驚いた。
心当たりのある人?
金笹
クー!
制作三十周年記念のリバイバル上映を見ました。
全編ロクデモナイ奴ばっかりでてくる。
差別主義の社会と業突く張りの宇宙人と懲りない地球人。
とにかく碌でもなくて愛すべきおっさん映画がなんと2時間15分もある。
そりゃキン・ザ・ザ語も覚えるわけで、終了後劇場のエレベーターのボタンを押してくれた人に思わず「クー」と言いたくなったのも致し方ないこと。
謎の惑星キン・ザ・ザの異星人たちとの交流を通すことで検閲をくぐり抜け当時の社会を風刺していたであろうことは分かる。
分かるけどなんかそういうのを突き抜けたものがある。
2016年現在の感想としては、オチを見るにこれって誰も救わないタイプの「君の名は。」なんじゃないの?
クウ〜
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